Car Sensor |
中古車トップ > 日刊カーセンサー > 特選車 > 特選車 > 絶滅危惧車の日産 シルビアヴァリエッタは、オープンとクーペどちらも楽しめる電動メタルルーフ装備のモデルだった!
絶滅危惧車の日産 シルビアヴァリエッタは、オープンとクーペどちらも楽しめる電動メタルルーフ装備のモデルだった!
2019/11/20
リトラクタブルルーフ搭載の「日産 シルビアヴァリエッタ(絶版)」
37年間、7世代にわたって日産のFRスペシャリティカーとして愛されたシルビアは、2002年に絶版となった。
そんなシルビアには2世代だけ、オープンモデルが投入された過去がある。
今回、注目するのは7代目シルビアにおいて2000年に投入されたオープンモデル、シルビアヴァリエッタだ。
シルビアヴァリエッタ最大の特徴は、フルオープンタイプの電動メタルルーフを装備していたことだ。
電動メタルルーフはいわゆる「リトラクタブルルーフ」と呼ばれるもので、クーペとオープンの両方を味わえるもの。
リトラクタブルルーフ採用の車としてシルビアヴァリエッタは「国産車初」と記されるときもあるが、 実は1995年に三菱 GTOがアメリカでフルオープンタイプのリトラクタブルルーフモデルを投入していた事実がある。
また、フルオープンタイプではないものの、1989年にトヨタ ソアラにリトラクタブルルーフモデルの「エアロキャビン」が限定車として投入されていた。
リトラクタブルルーフをひもとくと歴史は長く……、なんと1934年にはランチアが市販車として最初のリトラクタブルルーフを投入していた。
この話は長くなるのでここでは割愛するが、いつか取り上げてみたいと思う。
「モルフォトーンクロスシート」には特に注目!
シルビアヴァリエッタは最高出力165ps(AT車は160ps)の2L直4エンジンのみがラインアップされ、トランスミッションは5速MTか4速ATが選べた。
また車両重量は1330㎏あり、165psの馬力ではパワー不足感が否めなかった。
そのせいか、中古車市場ではターボチャージャーを取り付けたもの、エンジンを載せ替えたものもチラホラ見受けられる。
シルビア クーペに設定されていたターボエンジンをどうして搭載しなかったのかは定かではないが、速く走らせて楽しむ車ではないということだったのかもしれない。
気になる屋根の開閉は、室内に設置されたロックを手動で解除しインストルメントパネルに用意された開閉ボタンを押すだけである。
開閉に要する時間は約20秒だ。
インテリアには本革シートがオプションで用意されていたのだが、注目すべきは標準装備されている「モルフォトーンクロスシート」という布地シートだった。
これは、南米アマゾンに生息する「モルフォ蝶」の鱗粉の発色原理を用いた繊維「モルフォテックス」を織り込んだものが、世界で初めて採用されたのである。
生産台数約1120台のため掲載台数は10台未満!
中古車相場に目を向けてみると、とにかく販売台数が少ない。
というのも、シルビアヴァリエッタは1120台ほどしか生産されておらず、なかなか手放す人がいないようだ。
走行距離が多く修復歴があるものもあるが、安いものは100万円前後で狙える。
ひとつの目安として10万㎞未満か否か、が大きなポイントになっていそうな中古車相場だ。
シルビアヴァリエッタの新車時価格は279万8000円からだった。
絶版となってから18年が経過しようとしてるにも関わらず、平均中古車相場は128万円と思いのほか高めに推移している。
今後、程度の良いものは値上がりする可能性を秘めているのかもしれない。
ちょっとでも気になった方は、中古車物件をチェックしてみてほしい!
▼検索条件
日産 シルビアヴァリエッタ(2000年7月~2001年12月生産モデル)×全国自動車ライター
古賀貴司(自動車王国)
自動車ニュースサイト「自動車王国」を主宰するも、ほとんど更新せずツイッターにいそしんでいる。大学卒業後、都銀に就職するが、車好きが講じて編集プロダクションへ転職。カーセンサー編集部員として約10年を過ごし、現在はフリーランスのライター/翻訳家として活動している。
【関連リンク】
あわせて読みたい
- 【名車への道】’61 ジャガー XK150 “ル・マン”を制した性能と耐久性に優れるエンジンを搭載!!
- 【試乗】日産 アリア NISMO|空力を徹底的に考え抜いて生まれた、電光石火のアリア
- SUV人気はアウトドアブームと相関しない? 日々の生活でも大活躍な車に変身中!【中古車購入実態調査】
- 日産 アリア新車値上げの裏で、中古車価格は1年で70万円以上ダウン! 今オススメの買い方・選び方は?
- R32スカイラインGT-Rの中古車平均価格約700万円に絶望した人に贈る「半額で買えるコレ、代わりにどうですか?」5選
- 【試乗】新型 マクラーレン 750Sスパイダー|街乗りすら心地よい! サーキット以外でもドライバーを飽きさせない“スーパーカーの新境地”的モデル!
- 【試乗】新型 日産 フェアレディZ NISMO|さらにハイレベルな走りを実現! 念入りなチューンで磨きをかけたGTスポーツ!
- 走行距離の短さを重視する人が減少傾向! 若者ほど気にせず欲しい車を選ぶ!?【中古車購入実態調査】
- 輸入中古車評論家も唸った! 「こんな車がまだ残っていたのか!?」5選【オートモビルカウンシル2024レポート】
- 愛車のダットサン ピックアップトラックでBBQ! やっぱり最高のバーベカーだ!!【BBQ芸人・たけだバーベキューのナイスなバーべカーを探せ!】最終話