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トヨタ プロボックスバン/サクシードバンは、走りも楽しみたいし荷物も積みたい、なんなら車中泊も! そんなワガママを叶えてくれる!
2020/08/06
走りもレジャーも1台でこなす商用車"プロボックスバン/サクシードバン"
車の楽しみは十人十色。マニュアルシフトを操って走りを楽しみたい人もいれば、趣味の相棒として遊び道具を満載しておでかけしたい人、車中泊をしながら車旅を楽しみたい人など様々。
そういう人たちに向けて、スポーツカー、ステーションワゴン、ミニバンとそれぞれに適した車が存在しており、自分の目的に合った車種をチョイスできるようになっています。
ただ、それらをすべて1台の車でカバーしようとすると途端に車選びが難しくなってしまうもの。
しかし、それをすべてカバーしてくれる、万能選手のような車が実は存在していました。それがトヨタ プロボックスバン/サクシードバンです!
プロボックスバン/サクシードバンってどんな車?
2002年に登場したプロボックスバン/サクシードバンは、トヨタの小型商用車として、カローラバン(プロボックスバン)とカルディナバン(サクシードバン)の後継車種として登場しました。
基本的には兄弟車関係となる両車。2014年にビッグマイナーチェンジがなされるまでは、サクシードバンの方がやや荷室長が長く、最大積載量も50kg多くなっています。カローラバンよりも一回り大きなカルディナバンユーザーをカバーできるようになっていました。
搭載されるエンジンは、1.3L(プロボックスバンのみ)と1.5Lのガソリン、1.4Lのディーゼルというラインナップ(CNG車もありましたが今回は省きます)。
ミッションは4速ATの他、前期型のみ5速MTも設定されていました。
そのため、今回オススメするのは、走りの楽しめるMTが存在する前期型です。
プロボックスバン/サクシードバンが走りを楽しめる理由は?
基本的には、ビジネスのお供の働く車として生まれたモデルですが、搭載されているガソリンエンジンは、実は初代ヴィッツRSに搭載されていたものと同じものなのです。
そのため、ヴィッツで培ったノウハウがほぼそのまま流用でき、やろうと思えばターボやスーパーチャージャーといった、過給機チューンも余裕で可能なのです。
ハードなチューニングや速さを求めるのであれば、1.5Lモデルがオススメですが、そもそも車両重量が1トンちょっとしかない軽量ボディなので、1.3Lモデルでもキビキビ走らせることができてしまいます。
そして、前期型には5速MTの設定もあったので、自らの意思でシフトチェンジをするという操る楽しみも大いに享受することができるというワケ。
また、足回りも積載物を最大まで積んだときのことを考慮したものとなっているため、純正でも比較的硬めなものとなっています。その他に前後にスタビライザーを備えているため、ロール量も低減されています。
そして何より、一時期プロボックス/サクシードシリーズのみのワンメイクレースが開催されていました。それゆえに、足回りやブレーキなど、走りに関する部分のアフターパーツが多く存在しています。この点が走りを楽しむベース車として、オススメする一番の理由なのです。
もちろん、他にもレガシィやステージアなど、俊足ステーションワゴンは存在していますが、あちらはミドルクラス以上であり、ランニングコストはそれなりにかかってしまいます。
一方のプロボックスバン/サクシードバンは、排気量は1.5L未満、燃費も比較的よく、タイヤサイズも走りを意識しても15インチ程度と、少ないコストで楽しめるでしょう。
4ナンバーの商用車登録ということで、毎年車検がきてしまうというデメリットはありますが、手間はともかくトータルの費用的な面では、2年車検の乗用車と大差ありません。
どうしても1年車検がイヤ、という人にはかなり希少とはなりますが、5ナンバー登録のプロボックスワゴンが存在しているので、そちらを狙うというのも選択肢のひとつと言えるでしょう(サクシードワゴンはATのみ)。
なお、積載能力については商用バンということで、もはや説明不要かもしれませんが、リアシートを倒せば、ほぼフラットな広大なスペースが現れます。
このときの荷室長は181cmですので、平均的な身長の大人が縦にしっかり寝れるサイズです。車中泊マットなどを用意すれば、かなり快適な就寝スペースになることでしょう。
MTのプロボックスバン/サクシードバンの相場は?
働く車として需要が高いだけに、執筆時点での中古車掲載台数は882台となかなかの数字となっていますが、その中でMT車となると40台ほどまで減少してしまいます。
安いものでは、総額30万円台から見つけることができますが、1.3Lモデルが中心。1.5Lガソリンとなると60万円台~というのが現状。そもそもの台数が少ないので、根気よく探す覚悟が必要です。
ちなみに5ナンバー登録のプロボックスワゴンのMTは3台のみの掲載で、総額は100万円前後といったところ。台数が少なすぎて判断が難しいところですが、この3台はすべてカスタマイズ済の個体でした。
プロボックスバン/サクシードバンは、当然ながらビジネスユーザーに使われていた個体が多く、過走行気味のものも少なくありません。
基本的には丈夫な車両ですが、オイルメンテナンスが不十分な個体は、走りを楽しもうとすると不安が残るため、記録簿などで過去の状況をチェックしてから購入したいところです。
▼検索条件
トヨタ プロボックスバン・ワゴン(初代)/サクシード(初代)×MT×全国自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。
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