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いま日本で新車が買える輸入車メーカー電気自動車(BEV)6選!
- 筆者: 小鮒 康一
急速に押し寄せている自動車電動化の波。ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドに加え電気自動車も選択肢の1つになるのは間違いない。そこで海外メーカーが日本で販売している各社の電気自動車をピックアップ。増えつつあるラインナップをチェックしていこう。
ポルシェ タイカン
長年愛されてきた歴史あるスポーツカーブランドのポルシェ。ポルシェは、2015年のジュネーヴショーでポルシェ初のEVのコンセプトカーである「ミッションE」を発表し、2019年にポルシェ初の量産電気自動車モデル「タイカン」を発表した。
圧倒的なパフォーマンスを誇っているのが特徴のフル電動スポーツカーのタイカンは、 もっともベーシックな仕様であっても総容量79.2 kWh(正味容量71.0kWh)と大容量バッテリーを搭載し、航続可能距離は約335〜464km(WLTPモード)。2021年1月に導入された後輪駆動モデルのベースグレードのほか、「Taycan 4S」「Taycan GTS」「Taycan Turbo」「Taycan Turbo S」の4輪駆動モデルもラインナップする。
ボディサイズは4965 × 1965 × 1395mmで、ポルシェ パナメーラより小ぶりなスポーツセダンだ。大容量のバッテリーを搭載し車重は2トンを優に超えるが、その重さを感じさせないほどの鋭い加速とコーナーリングを体感でき、ブレーキのタッチ、ステアリングフィールまでポルシェらしくドライビングが楽しいクルマとなっている。価格は1203から。
BMW iX&iX3
BMWと言えば、シルキーシックスと言われた直列6気筒エンジンや、FRレイアウトの車両を多くリリースし、コーポレートスローガンである「駆け抜ける歓び」を体現しているメーカーとしても知られている。しかし、その一方で電気自動車にも力を入れており、2014年には電気自動車の「i3」をリリースした。
そんなBMWが新たに発表した電気自動車が「iX」と「iX3」である。
iXはコンセプトやデザイン等、BMWの未来を凝縮した次世代自動車であり、前後に1基ずつモーターを搭載して4輪を駆動する電動車として専用開発されたもの。グレードは2つが用意され、「xDrive40」はシステム最高出力326PS/630N・m、航続距離が450kmとなり、「xDrive50」はシステム最高出力523PS/765N・m、航続距離が650kmとなっている。
そして、xDrive50には4輪アダプティブ・エア・サスペンションも備わり、走行状態に合わせて常に最良の最低地上高を保ち、乗り心地、敏捷性、安定性といったさまざまな側面にメリットをもたらしてくれる。また、急速充電は最大150kWに対応しており、40分以内でおよそ80%までの充電が可能。10分の急速充電で約100kmの航続距離を延長することができるのだ。
一方のiX3は、その車名からも推測できるように、SUVのX3をベースとした電気自動車となる。ただ、内外装のところどころにブルーを配色し、通常のX3との差別化が図られている。パワートレインは286PS/400N・mのモーターで後輪を駆動し、航続距離は450kmと十分。急速充電は最大80kWに対応しており、80%までの充電にかかる時間はおよそ70分以内とアナウンスされている。価格はiX XDrive40は981、iX XDrive50は1116。iX3は862から。
メルセデス・ベンツ EQC
メルセデス・ベンツ初の電気自動車として2018年に発表されたEQC(日本導入は2019年7月から)。「EQ」とはメルセデスベンツの電気自動車に付けられる記号で、「C」はCクラスであることを表し、プラットフォームはクロスオーバーSUVのGLCのものがベースとなっている。とはいえ、内外装はGLCを思わせる部分はほとんどなく、全くの別意匠となっている。
パワートレインは前後に1基ずつモーターを配した四輪駆動で、システム最高出力は408PS/765N・mを誇る。低中負荷領域ではフロントモーターのみの走行で省電力を実現し、状況に応じてリアモーターも稼働するシステムとなっているが、モーターの俊敏なレスポンスによってラグを感じることはないだろう。
搭載されるバッテリーは80kWh、WLTCモードでの航続距離は400km。およそ2.5トンのヘビー級ボディから考えてみればかなり検討している数値と言えるハズだ。価格は895から。
アウディ e-tron&e-tron スポーツバック
アウディもまた電動化へ積極的なアプローチをしているメーカーのひとつ。2015年にはA3をベースとしたプラグインハイブリッド車「A3スポーツバックe-tron」をいち早く市販化している。当時はプラグインハイブリッド車でも「e-tron」の名前を冠していたアウディだが、現在ではe-tronはピュアEVにのみ使われる名前となり、プラグインハイブリッド車は新たに「TFSI e」という名前が与えられた。
そんなアウディが日本向けに初導入した電気自動車が「e-tron スポーツバック」だ。2020年9月に日本に導入された同車は、クーペフォルムを持ったクロスオーバーSUVで、前後の車軸にモーターを備えた電動4WDドライブトレインを持つ。そして2021年1月に追加された「e-tron」は、そのSUVモデルといった立ち位置だ。
どちらも「50クアトロ」と「55クアトロ」が用意され、最高出力は前者が230kW、後者が300kWとなり、航続距離も前者が335km、後者が423kmとなっている。価格はe-tron が935から、e-tron Sportbackが1145から。
ジャガー I-PACE
ジャガー初の電気自動車として2018年に発表されたI-PACE。スタイリングはハッチバックともクーペともSUVともとれる独特なものであるが、それでもジャガーであることは一目で分かる特徴的なものとなっている。こちらのモデルも前後にモーターを配する2モーターの4WDとなっており、システム最高出力は400PS/696N・m、1-100km/h加速は4.8秒を誇っている点も見逃せない。
2,990mmというロングホイールベースの間には90kWの容量を誇るリチウムイオンバッテリーが搭載され、航続距離はWLTCモードで438km。急速充電を使用すれば15分の充電で最大62kmの航続距離を確保可能となっている。
I-PACEには通常のコイルばね仕様のほか、エアサスペンション仕様も用意されており、ジャガーらしい上質な乗り味を楽しみたいのであれば選択しておきたいオプションの筆頭だ。価格は1005から。
ボルボ C40リチャージ
2030年に販売モデルすべての完全EV化を宣言しているボルボ。その第一歩として日本にも導入されたのが、C40リチャージだ。
すでにボルボはプラグインハイブリッドモデルを多くリリースしているが、C40リチャージはボルボ初となる電気自動車専用設計で生まれたモデル。日本では2022年1月中旬よりオンライン販売が予定されている。
こちらのモデルも前後にモーターを搭載した電動4WDシステムを採用しており、システム最高出力は408PS/660N・m、WLTCモードの航続距離は485km。急速充電は150kWまでに対応しており、空の状態からおよそ40分で80%までの充電が可能とアナウンスされている(150kW充電の場合)。
ボルボらしく先進安全装備や運転支援システムは標準装備となっていながらも、日本での販売価格は719と、輸入プレミアムブランドのピュアEVとしては比較的手ごろな価格となっている点も魅力だろう。価格は719から。
このように、現在日本で購入できる輸入車の電気自動車は意外にも多岐に渡っている。電気自動車アレルギーを持っている人もいるかもしれないが、一度体感してみると電気自動車へのイメージが180度変わるかもしれない。
[筆者:小鮒 康一]
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1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る
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