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【2023年】人気ミニバンのホンダ 新型ステップワゴンの価格や内装、オススメグレードまで! 最新情報をお届け
- 筆者: 青山 尚暉
- カメラマン:堤 晋一
ホンダ 新型ステップワゴンは2022年1月、およそ7年ぶりにフルモデルチェンジし、発表されました。すでに納期は1年以上とも言われる人気のある新型ステップワゴンの価格や内装、スペックやオススメグレードなどを細かくご紹介します。
新型ステップワゴンのおすすめポイント
1. Mクラスボックス型のハイブリッドミニバンとして圧倒的な車内の静かさとこもり音のなさ
2. 3列目席までしっかり座れる室内空間とシートレイアウト
3. 背高ミニバンにして安定感たっぷりの走行性能
新型ステップワゴンのレビュー・評価
総合評価 4.3 ★★★★☆
外観 | 3.5 | ★★★★☆ |
内装 | 5.0 | ★★★★★ |
走行性能 | 5.0 | ★★★★★ |
運転しやすさ | 4.5 | ★★★★★ |
乗り心地 | 4.0 | ★★★★☆ |
燃費・維持費 | 4.0 | ★★★★☆ |
良かった点
新型ステップワゴンは原点回帰のほのぼのとしたスタイリングが特徴です。
先代から飛躍的に進化、向上した室内空間、そして2列目席の左右スライド&オットマンの用意に象徴される室内空間の使い勝手、上質感が魅力。
また前列の視界にも優れ、外の景色が見やすくなっているので3列目席でも車酔いしにくいところもポイントです。
気になった点
新型ステップワゴンは全車3ナンバーサイズになりました。先代ステップワゴンに対して全長で+60mm、全幅で+55mmの拡大です。先代がギリギリの駐車スペースの人は、サイズが気になるかもしれません。
FFモデルの車内の静かさはクラス最上級。しかし4WDになるとリヤサスペンションの違いからか、ロードノイズ(タイヤが路面の凹凸の上を転がることによって発生する「ゴーゴー」や「ガーガー」という音)を拾いやすく、全体的にFFの静かさに遠く及ばない印象です。
e:HEVと呼ばれるハイブリッド車(HV)に、ライバル車にあるAC100V/1500Wコンセントの設定がないのも、アウトドアや災害時対応として不満が残ります。
新型ステップワゴンの基本スペック表
グレード | エンジン | トランスミッション | 駆動方式 | 乗車定員 | 価格(消費税込み) |
e:HEV AIR | 2.0L DOHC i-VTEC+2モーターハイブリッド | 電気式無段変速機 | FF | 7人 | 338万2500 |
8人 | 340万4500 | ||||
e:HEV SPADA | FF | 7人 | 364万1000 | ||
8人 | 366万3000 | ||||
e:HEV SPADA PREMIUM LINE | FF | 7人 | 384万6700 | ||
AIR | 1.5L 直噴VTEC TURBO(ガソリン) | 無段変速オートマチック(トルクコンバーター付) | FF | 7人 | 299万8600 |
8人 | 302万600 | ||||
4WD | 7人 | 324万600 | |||
8人 | 326万2600 | ||||
SPADA | FF | 7人 | 325万7100 | ||
8人 | 327万9100 | ||||
4WD | 7人 | 347万7100 | |||
8人 | 349万9100 | ||||
SPADA PREMIUM LINE | FF | 7人 | 346万2800 | ||
4WD | 7人 | 365万3100 |
新型ステップワゴンの価格
新車価格:299万8600〜384万6700です。
新型ステップワゴンの燃費・維持費
新型ステップワゴンe:HEV FF スパーダ | |
WLTCモード | 19.6km/L |
市街地モード | 19.3km/L |
郊外モード | 20.5km/L |
高速道路モード | 19.2km/L |
新型ステップワゴン e:HEV FF スパーダ WLTCモード:19.6km/L 市街地モード:19.3km/L 郊外モード:20.5km/L 高速道路モード:19.2km/L
新型ステップワゴンのパワーユニット(動力源)は2Lエンジン+2モーターのEVモード、HVモード、エンジンモードの3種類のモードを適切に使い分けて走るHVのe:HEV、および1.5L VTECガソリンターボの2種類が用意されます。
新型ステップワゴンの走りやすさを陰で支えてくれるのが、待望の電子パーキングブレーキとメモリー付きオートブレーキホールド(エンジンを切ってもオートブレーキホールド機能が継続される)の採用です。
オートブレーキホールド機能は信号待ち、コインパーキングなどの料金所で一時停止する際、ブレーキから足を放してもブレーキが保持される機能ですが、国産車ではめずらしく、エンジンを切っても機能がメモリーされて便利です(多くの国産車は機能が解除されます)。
新型ステップワゴンの発売日と納期の目安
2022年1月、ホンダ 新型ステップワゴンが7年ぶりにフルモデルチェンジし、発表されました。そして新型ステップワゴンは2022年5月27日に発売されました。
新型ステップワゴンの納期目安としては、ガソリン車とe:HEV(ハイブリッド)ともに1年程度とされています(2023年1月20日時点)。
新型ステップワゴンのおすすめポイント解説
1. Mクラスボックス型ハイブリッドミニバンとして圧倒的な車内の静かさとこもり音のなさ
新型ステップワゴンの目に見えないおすすめポイントが、開発陣がこだわり抜いた圧巻の車内の静かさ。エンジンノイズ、ロードノイズの遮断のうまさはもちろん、ボックス型ミニバンの弱点でもある車内のこもり音さえ徹底的に排除。
e:HEVモデルであれば、EV走行、HV走行、エンジン走行にかかわらず、クラス最上級の静かな走行環境が保たれます。
2. 3列目席までしっかり座れる室内空間とシートレイアウト
新型ステップワゴンの室内は先代比で室内幅+45mm、室内高+20mmの広さを誇り、クラス最大級の空間を備えています。ファブリックが随所にあしらわれた水平基調のすっきりとしたデザインのインパネ、ドアの内張り、高級感あるデザインのシート、全列のシートのかけ心地の良さは素晴らしいものです。
先代ステップワゴンは前後スライドのみで左右スライドができなかった2列目キャプテンシートは、新型では標準の600mm前後スライドに加え、中寄せスライドが可能になり、同時に865mmもの超ロングスライドを実現。
つまり、2列目キャプテンシートを選択しても(ベンチシートも用意)、足元が広いだけでなく、セミベンチシート化することができ、子育て世代や愛犬家の使い勝手が大きく向上したことになります(トヨタ 新型ノア&ヴォクシーの2列目キャプテンシートでは不可)。
また、3列目席は先代比で座面厚を21mm増すとともに、シートバック高を45mm高め、さらにフロアからシート前端までの高さを実測で先代の315mmから340mmに高めました(公称値は+20mm)。その結果、体育座りになりにくい(身長による)、より自然で快適な着座感が得られるようになっています。あわせてすっきりとした前方視界により、クルマ酔いしにくくなっている(開発陣談)とも説明されています。
3. 背高ミニバンにして安定感たっぷりの走行性能
新型ステップワゴン e:HEVモデルはボタン式シフターを採用しています。出足の基本はモーター走行。当然静かですが、速度を上げ、主に発電を担う2Lエンジンが始動しても、車内の静かさに大きな変化はありません。
315N・mものトルクを発揮するモーターの力強さは2.5Lエンジン並みと言ってよく、電動感の強い加速力は先代の比ではなく、クラスを超えた加速性能を静かに発揮してくれます。
また、山道などカーブを走る際も、4輪の接地荷重変化を最小限に抑えた、タイヤの接地性に優れた安定感抜群で自在に操れる感覚や、ミニバンらしからぬ痛快なフットワークテイストを見せつけてくれます。つまり運転技量を問わず、高速度走行から山道走行まで、実に安心して走れるのです。
新型ステップワゴンの外観(エクステリア)
トヨタ 新型ノア&ヴォクシーや日産 新型セレナなど、ライバルは迫力ある顔つき(フロントマスク)を好んで採用していますが、新型ステップワゴンの標準車となるAIRは初代を思わせる穏やかな顔つきが特徴です。
一方、エアログレードのSPADAも、スポーティな面構えながら、迫力より精悍な上質さをアピールする顔つきになっています。
また、ロングルーフ、水平基調のサイドラインがボディの伸びやかさを強調。フロントドアとスライドドアのドアオープナーを連続させたハイセンスなデザインも魅力です。
AIRはフィヨルドミスト・パールやシーグラスブルー・パールといった明るいブルーのボディカラーを専用で用意しています。SPADAはプラチナホワイト・パールを除いて、ダークで精悍なボディカラーが中心です。
なお、先代にあったバックドアのわくわくゲートは廃止。SPADA、PREMIUM LINEにはステップワゴン初の、任意の位置で止められるパワーテールゲートが標準装備されました(AIRには残念ながら設定なし)。
新型ステップワゴンの内装(インテリア)
新型ステップワゴンの内装は、上質感と使いやすさに優れたデザインです。運転席周りもすっきりとしたデザインで、CVTのシフターはなんと先進的なボタン式。助手席側とともに足元もすっきりしています。
AIRのシート地はセンスのいいファブリックが用いられ、まるでリビングにいるような心地よい空間が演出されています。一方、SPADAはファブリック&プライムスムース(合皮)、PREMIUM LINEはスエード調表皮&プライムスムース(合皮)のコンビシートとなり、上質感をさらにUP。
2列目キャプテンシートなら豪華さもプラスされ、クラスを超えた上級感ある室内空間に満足できるでしょう。
新型ステップワゴンの後部座席
先代ステップワゴンでは前後スライドのみで左右スライドができなかった2列目キャプテンシートは、新型ステップワゴンでは標準の600mm前後スライドに加え、待望の中寄せスライドが可能(ワンレバー操作で操作性抜群)になりました。そのおかげで865mmもの超ロングスライドを実現しています。
身長172cmのドライバーの背後で、膝周り空間は驚愕の約600mmにも達するのです。ちなみに2列目キャプテンシートを中寄スライドすれば、シート幅1030mmのセミベンチシートになり、子供のおむつ替えや、大型犬などのペットの乗車にも対応します。
3列目席にも大人が無理なく座れるスペースがあります。
さらに3列目席にもこだわりがあり、クッション性、着座&立ち上がり性ともに優秀です。座面厚、シートバック高の拡大に加え、フロアからシート先端までの高さを高めたことがその理由です。つまり、積極的に座りたくなる3列目席を実現しているのです。
また、特筆すべきは前方の見晴らし性の良さで、これが車酔いのしにくさにつながっていると説明されています。もちろん、2/3列目席頭上にエアコン吹き出し口があり、空調も文句なし。
SPADA以上なら、後席部分の独立温度調整ができるトリプルゾーンコントロールフルオートエアコンが完備されています。
新型ステップワゴンの安全装備
新型ステップワゴンには、全グレードにホンダ最新の先進運転支援機能=Honda SENSINGが標準装備されています。
内容としては衝突軽減ブレーキ、前後誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、歩行者事故低減ステアリング、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム、渋滞運転支援システムのトラフィックジャムアシストなどが標準装備されています。
SPADA以上のグレードには、車線変更時などで後続車の接近を知らせてくれるブラインドスポットインフォメーションなどが加わります。
新型ステップワゴンのおすすめグレード
新型ステップワゴンはe:HEVモデルがFFのみ、ガソリン車はFF/4WDを用意しています。グレード(価格帯)はAIR ガソリン FFの299万8600から、最上級のe:HEV SPADA PREMIUM LINE FFの384万6700までが揃っています。
おすすめは364万1000のe:HEV SPADA FFです。
新型ステップワゴン e:HEV SPADA | |
新車価格 | 364万1000(7人乗り)〜366万3000(8人乗り) |
発売日 | 2022年5月27日 |
WLTCモード燃費 | 19.6km/L |
排気量 | 2L(ハイブリッド) |
定員 | 7人/8人 |
全長 | 4830mm |
全幅 | 1750mm |
全高 | 1840mm |
駆動方式 | FF |
2021年に日本で生産が終了したホンダ オデッセイの受け皿ともなりうるPREMIUM LINEは唯一17インチタイヤを履き、乗り心地もいいのですが、最小回転半径がAIR、SPADAの16インチタイヤの5.4mに対して、一気に5.7mと大回りになってしまうのが難点。狭い道を通る機会が多い人や運転、駐車に不慣れな人は小回り性、駐車性に優れる最小回転半径が小さいAIR、SPADAを選ぶと良いでしょう。
また、AIRは明るいボディカラーが魅力的でもあるのですが、車体後方にスペースがない場所でもテールゲートを開けやすい、任意の位置で止められるメモリー機能付きのパワーテールゲートの設定がない(SPADA以上のグレードに標準装備)のが惜しまれます。
ちなみにガソリン車の4WDは、新型ステップワゴンの大きな魅力である車内の圧巻の静かさという点で劣ってしまいます。4WD狙いであれば、4WD車に試乗してみることを推奨します。
新型ステップワゴンのカラーバリエーション
新型ステップワゴンのボディカラー
AIR | SPADA |
フィヨルドミスト・パール | トワイライトミストブラック・パール |
プラチナホワイト・パール | プラチナホワイト・パール |
スーパープラチナグレー・メタリック | スーパープラチナグレー・メタリック |
クリスタルブラック・パール | クリスタルブラック・パール |
シーグラスブルー・パール | ミッドナイトブルービーム・メタリック |
新型ステップワゴンはこんな人におすすめ
1. Mクラスボックス型ミニバンでありながら、とにかく走行中の静かさ、こもり音のなさにこだわる人(e:HEV車限定)
2. 自宅の駐車場の車体後方にスペースがなく、テールゲートを開けるのに困っている人(スパーダ以上のパワーテールゲート装着車)
3. トヨタ 新型ノア&ヴォクシーのような迫力ある顔つきに抵抗がある人
4. 2列目キャプテンシートは欲しいけれど、時にはセミベンチシート化したシートアレンジが必要な人
【筆者:青山 尚暉 カメラマン:堤 晋一】
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学生時代はプロミュージシャン、その後自動車専門誌2誌の編集を経てフリーのモータージャーナリストに。現在は自動車業界だけでなく、愛犬のラブラドールとジャックラッセルとともに、愛犬との快適で安全なクルマ旅を提案するドッグライフプロデューサーとしても活動中。また、クルマのパッケージを寸法で比較するため、独自の計測ツールを開発。1台につき25項目以上を詳密計測。実用性の目安として、記事中で展開している。現在、自動車用純正ペット用アクセサリーの企画、開発も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。記事一覧を見る
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