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人気の高級SUV レクサス 新型RXの価格や内装、外装、スペックやおすすめグレードなど、最新購入情報をお届け!【2022年】
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林 岳夫
2022年11月18日(金)に5代目となる新型モデルが登場したレクサス RX。新型RXは、踏ん張り感のあるスタイルと独自性を追求した次世代レクサスデザインに、2.4リッターターボハイブリッドの「RX500h」、2.5リッターPHEVの「RX450h+」、2.4リッターターボの「RX 350」といった様々な動力源(パワートレイン)をラインアップしています。
そんな新型RXについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが詳しく解説します。
レクサス 新型RXのおすすめポイント
1.動力源(パワーユニット)にガソリン、ハイブリッド(HV)に加え、新型ではプラグインハイブリッド(PHEV)をラインナップ。スポーティな走りや快適性が魅力
2.先代(4代目)とほぼ同等のボディサイズながら、スピンドルボディを採用したデザインが独創的
レクサス 新型RXのレビュー・評価
総合評価 3.6 ★★★★☆
外観 | 3.3 | ★★★☆☆ |
内装 | 4.0 | ★★★★☆ |
走行性 | 3.7 | ★★★★☆ |
運転しやすさ | 3.7 | ★★★★☆ |
乗り心地 | 4.0 | ★★★★☆ |
燃費・維持費 | 3.0 | ★★★☆☆ |
レクサス 新型RXの良かった点
前方視界は良好で、車幅やボディの位置が分かりやすいです。少し固めながら前席シートは長距離を快適に移動できます。後席も座る乗員の膝先には、握りコブシ2つ半の余裕があり、長距離を快適に移動できます。
レクサス 新型RXの気になった点
荷室の床が高めなので、重い荷物を頻繁に積むユーザーは積載性に注意が必要です。そのほか、2.4Lターボをベースにしたハイブリッドモデルである新型RX500hではモーター駆動のみの走行が静かなこともあり、エンジンが作動すると、音質が少し粗い印象を受けました。
レクサス 新型RX 基本スペック表
グレード | エンジン | 駆動方式 | WLTCモード燃費 | 最高出力/最大トルク | 価格(税込) |
RX500h “F SPORT Performance” | 2.4Lターボ + ハイブリッドシステム | AWD | 14.4km/L | 275馬力/460Nm (エンジン) | 900 |
87馬力/292Nm (フロントモーター) | |||||
103馬力/292Nm (リヤモーター) | |||||
RX450h+ “version L” | 2.5L + プラグイン ハイブリッドシステム | 18.8km/L | 185馬力/228Nm (エンジン) | 871 | |
182馬力/270Nm (フロントモーター) | |||||
54馬力/121Nm (リヤモーター) | |||||
RX350 “version L” | 2.4Lターボ | 2WD | 11.2km/L | 279馬力/430Nm | 664 |
AWD | 11.8km/L | 705 | |||
RX350 “F SPORT” | 706 |
レクサス 新型RXの価格
レクサス 新型RX 新車価格:664~900です。
レクサス 新型RXの燃費
■AWD
[RX500h]
WLTC: 14.4km/L
市街地モード:11.8km/L
郊外モード: 14.3km/L
高速道路モード: 15.8km/L
新型RX500hは、2.4Lターボをベースにしたハイブリッドを搭載しています。駆動方式は、後輪をモーターで駆動力する4WDのみです。2.4Lターボとモーター駆動の併用で、新型RXの動力源(パワーユニット)では、動力性能が最も高いです。
モーターはアクセル操作に対して素早く反応するため、エンジンの回転が低い時は、効果的にサポートしています。動力性能は、500hの車名が示すように、5Lエンジン並みです。
[RX450h+]
WLTC: 18.8km/L
市街地モード:15.6km/L
郊外モード: 20.2km/L
高速道路モード: 19.6km/L
新型RX450h+は、直列4気筒2.5Lエンジンをベースにしたプラグイン(充電の可能な)ハイブリッドです。総電力量が18.1kWhのリチウムイオン電池を搭載して、1回の充電により、WLTCモードで86kmを走行できます。
新型RX450h+の(動力源)パワーユニットは、ターボを装着しない2.5Lをベースにするため、ほかの2グレードに比べてエンジン本体の性能は低いです。その代わりモーターの駆動力が高く、瞬発力も優れています。いい換えれば電気自動車に近い運転感覚で、トヨタのハイブリッドに慣れたドライバーには、最も馴染みやすいです。
[RX350/RX350“F SPORT”(カッコ内は2WD)]
WLTC: 11.2km/L(11.8km/L)
市街地モード:7.9km/L(8.3km/L)
郊外モード: 11.2km/L(11.8km/L)
高速道路モード: 13.5km/L(14.5km/L)
新型RX350が搭載する直列4気筒2.4Lターボは、運転感覚が自然です。エンジン排気量に余裕があり、発進直後の1500回転付近でも、相応の駆動力を発生するからです。
アクセルペダルを踏み込むと、4000回転付近から加速力が鋭くなり、6000回転付近まで滑らかに吹き上がります。自然吸気のノーマルエンジンに当てはめると、4Lに匹敵する動力性能を発揮します。
レクサス 新型RXの購入方法は抽選
2022年11月18日に発売された新型RXの気になる購入方法ですが、販売方法は複雑で、メーカーと販売会社が、別個に抽選を行ってユーザーを決めています。メーカーの抽選は、レクサス車を所有した経験がなく、なおかつレクサス以外の車両を下取りに入れられることが条件です。この仕組みを設けた理由は、レクサスが新型RXの販売を通じて、メルセデス・ベンツやBMWのユーザーを獲得したいからです。メーカーがユーザーを選別する売り方には、販売会社のスタッフからも疑問視する意見が聞かれます。気持ち良く購入できる方法が採用されることに期待したいです。
レクサス 新型RX 旧モデルとのボディサイズ比較
新型RX | 先代型(4代目)RX | |
価格 | 706〜900 | 495~742万5000 |
全長 |
4,890mm | 4,890mm~5,000mm |
全幅 | 1,920mm | 1,895mm |
全高 | 1,695mm | 1,710mm~1,725mm |
ホイールベース | 2,850mm |
2,790mm |
新型RXのボディサイズは、全長が4890mm、全幅は1920mmです。全長は先代型と同程度で、全幅は25mmですが広がりました。全高は先代型と同じく1700mmに達しており、外観の存在感は強いです。
プラットフォームは、前輪駆動をベースにしたGA-Kと呼ばれるタイプです。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2850mmですから、同じプラットフォームを使うクラウンクロスオーバーと共通です。
最小回転半径は、直列4気筒2.4Lターボを搭載する新型RX350と、2.5Lをベースにしたプラグインハイブリッドの新型RX450h+は、5.9mと大回りです。2.4Lターボをベースにしたハイブリッドの新型RX500hには、後輪操舵が備わり、時速60km以下では後輪を前輪とは逆方向に向けます。この機能により、最小回転半径は5.5mになりました。
レクサス 新型RXのおすすめポイント解説
1.動力源(パワーユニット)にガソリン、ハイブリッド(HV)に加え、新型ではプラグインハイブリッド(PHEV)をラインナップ。スポーティな走りや快適性が魅力
新型RXの走りでは、ステアリング操作に対する反応と、走行安定性にも特徴があります。先代型に比べると、ボディ剛性などが向上して、良く曲がるようになりました。
特に4WDの新型RX500hや新型RX450h+では、カーブを曲がる時などは、相対的に後輪のモーター駆動力を高めます。この制御により、峠道などでは操舵角に応じて車両を内側へ向けやすいです。ボディの重いSUVでは、後輪の接地性を高めて挙動を安定させるため、旋回軌跡が拡大しやすい車種が多いですが、新型RXは曲がりにくさを抑えました。
そしてドライバーが意図的にアクセルペダルを戻すと、車両をさらに内側へ向ける運転も楽しめます。ボディが重い高重心のSUVに、このような足まわりは馴染みにくいですが、新型RXはボディ剛性の向上などによって可能にしました。
これは低重心のセダンやクーペでは味わえないSUV特有の運転感覚です。新型RXは、SUVの少し大きな挙動変化を穏やかに進めることで、セダンやクーペとは違う操る実感を強めました。
乗り心地は、2.4Lターボにハイブリッドを組み合わせた新型RX500hは、Fスポーツパフォーマンスのみの設定とあって硬めです。その代わり後輪操舵の採用もあって峠道では良く曲がり、文字通りスポーティな走りを満喫できます。
逆にプラグインハイブリッドの新型RX450h+は、スポーツ性が低い代わりに乗り心地は柔軟で、ノイズも抑えたから快適性が優れています。
2.先代(4代目)とほぼ同等のボディサイズながら、スピンドルボディを採用したデザインが独創的
新型RXの外装では、新たな走りを予感させる、低重心で踏ん張り感のあるスタイルを採用しているほか、LEXUSの新たなフロントアイデンティティの表現である「スピンドルボディ」が新採用されています。
レクサス 新型RXの外装
ホイールベースの割に全長が長く、フロント側のオーバーハング(前輪からボディが前方へ張り出した部分)が強調されています。CX-5やCX-8などのマツダ車に似た印象も受けます。
レクサス 新型RXの内装
運転席に座ると、前方視界は良好です。フロントピラー(柱)とドアミラーの間に少し空間があり、交差点を右左折する時など、横断歩道上の歩行者も見やすいです。ボンネットも少し視野に入り、車幅やボディの先端位置が分かりやすいです。
一方、ボディ後端のピラーは太く、リヤウィンドウも広くはありません。後方視界に不満があるので、購入時には縦列駐車や車庫入れを行い、先に述べた小回り性能と併せて確認しておきましょう。
インパネの周辺は、プレミアムブランドとあって上質ですが、装飾類は派手さを抑えて少し渋い印象です。インパネの中央には、14インチのタッチディスプレイオーディオが装着されています。大画面で使いやすいですが、横長ですから、カーナビを表示している時に進行方向を長く見せることはできません。
レクサス 新型RXの後部座席
後席は床と座面の間隔が少なめで、座ると腰が落ち込んで膝は持ち上がります。この座り方になる理由は、最低地上高が180〜190mmになることを考慮しても、前輪駆動ベースのSUVでは床が高めに設定されているからです。乗降性にも注意しましょう。
その代わり後席の足元空間は広いです。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシ2つ半の余裕があります。4名で乗車して、長距離を快適に移動できます。
レクサス 新型RXの荷室
荷室の床も高めです。重い荷物を頻繁に積むユーザーは、積載性に注意しましょう。リヤゲートの角度を寝かせたため、背の高い荷物は積みにくいですが、リヤゲートのヒンジは前寄りに装着されています。そのためにリヤゲートを直立させたミニバンと異なり、開閉時に後方へ大きく張り出しません。縦列駐車をしている時でも、リヤゲートを開閉しやすいです。
レクサス 新型RXのおすすめグレード
新型RXはハイブリッドを搭載しない2.4Lターボの新型RX350バージョンLでは、2WDが664、4WDは705です。一般的に2WDと4WDの価格差は25前後ですが、新型RX350では、4WDにショックアブソーバーの減衰力を変化させる機能なども加わり、価格差が41に拡大しました。
2.4Lターボをベースにしたハイブリッドの新型RX500hは、Fスポーツパフォーマンス専用のグレードで価格は900です。2.4Lターボのみを搭載する新型RX350Fスポーツの4WDは706ですから、新型RX500h・Fスポーツパフォーマンスは、ハイブリッドや後輪操舵の追加で194が上乗せされています。この価格は高めです。
2.5Lエンジンをベースにした新型RX450h+には、Fスポーツが用意されず、バージョンL・4WDのみの設定です。この価格は871です。
残念なのは、レクサスを含めたトヨタ車に多く採用される2.5Lエンジンをベースにしたノーマルタイプのハイブリッドを選べないことです。開発者は「今はパーツの供給も困難で、バリエーションを絞りました」と返答しました。新型RX450h+をバージョンLのみにするなど、グレードの選択肢が少ないことも同じ理由に基づきます。今後の展開として、2.5Lをベースにしたハイブリッドを搭載する標準グレード(新型RX350h)を580前後で設定すると、購入しやすくなるでしょう。
現実的なところでは、新型RX350 “version L”がおすすめです。燃費こそ低めなものの、高級感あふれる内装などを備えつつ、新型RXの中でも下の方の価格帯で十分に新型RXの世界観を堪能することができます。AWDが必要な方ならRX350 “F SPORT”がおすすめ。予算に余裕がある方は、燃費も悪くないRX450h+ “version L”を狙うのもありです。
レクサス 新型RXのカラーバリーエーション
カラー名 | カラーナンバー (コード) |
ホワイトノーヴァガラスフレーク | 83 |
ソニッククォーツ | 085 |
ソニックチタニウム | 1J7 |
ソニッククロム | 1L1 |
ソニックイリジウム | 1L2 |
グラファイトブラックガラスフレーク | 223 |
レッドマイカクリスタルシャイン | 3R1 |
ソニックカッパー | 4Y5 |
テレーンカーキマイカメタリック | 6X4 |
ヒートブルーコントラストレイヤリング | 8X1 |
ディープブルーマイカ | 8X5 |
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1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る
MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。
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