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人気のコンパクトミニバン、トヨタ ルーミーとスズキ ソリオの内外装を徹底比較
- 筆者: 望月 達也(MOTA編集部)
後席左右にスライドドアを備え、乗降性も非常に高く、小柄なボディの中に驚くほどの広い室内空間が広がるコンパクトミニバン。今回は、そんな日常生活のアシに相応しい、使い勝手の良いモデルとして現在人気を誇るトヨタ ルーミーとスズキ ソリオの内外装の違いを写真ととも比較していく!
広々した快適空間にスライドドアを備えたコンパクトミニバンで人気の2台
2016年の11月に、LivingとDrivingを掛け合わせた「1LD-CAR(ワン・エル・ディー・カー)」をコンセプトに、ダイハツ トールのOEMモデルとして誕生した「トヨタ ルーミー」。
2020年9月には、OEM元であるトールのマイナーチェンジに合わせる形でルーミーも初のマイナーチェンジを実施。フロントフェイスのデザインを変更したほか、進化した予防安全機能スマートアシストを全車標準装備するなど、更に完成度の高いパッケージングとなっている。
価格(消費税込)は、155万6500~209。
一方のスズキ ソリオ/ソリオバンディットは、2020年11月に外観のデザインを一新。取り回しの良さは維持しつつ全長を80mm(ソリオ バンディットは70mm)延長し、荷室床面長を100mm拡大させたほか、内装部品の形状見直しにより、後席3人乗車時の快適性が向上。荷室空間も拡大させ、大きな荷室と広く使える室内空間の両立を実現している。
そのほか、予約ロック機能の追加やドアが閉まるのを待たずに携帯リモコンでドアロックの操作を可能にしたパワースライドドアや、スズキ小型車で初となる車内の空気を循環させ、エアコン使用時の前席と後席の温度差を少なくするスリムサーキュレーターを採用している。
価格(消費税込)は、ソリオが158万1800~214万8300、ソリオバンディットは200万6400~213万1800。
共に存在感のあるエクステリア
ルーミーのエクステリアは、ハイトワゴンらしからぬワイドなフォルムが特徴。
2020年9月のマイナーチェンジにより、標準モデルでは台形型のロアグリル、カスタムでは旧型の大型グリルをさらに強調し、同社の人気Lサイズミニバンであるアルファードのような存在感のある顔つきとなっている。
ボディカラーには「クールバイオレットクリスタルシャイン」と「ターコイズブルーマイカメタリック」のほか、2トーンカラーを含め12色展開となる。
ソリオ/ソリオバンディットのエクステリアは、ダイナミックなフロントマスクやヘッドランプが採用され、存在感のあるデザイン。
ボディカラーではソリオが「メロウディープレッドパール」や「フレイムオレンジパールメタリック」を含めた全8種類、ソリオ バンディットが「グリッターバイオレットパール」のほかブラック2トーンルーフ仕様を含めた全11種類を設定している。
質感も低くなく、開放感も高いインテリア
ルーミーのインテリアは、インパネは樹脂製だが、表面には革風の処理が施され、ステッチ状の模様があしらわれている。エアコンやATレバーが収まるインパネ中央部分の処理も巧みで、G以上のグレードであれば、エアコンのオート機能と併せて光沢のあるブラックのパネルが装着されている。
前席は、コンパクトカーとしては背もたれが高く、肩まわりのサポート性も良好。腰は左右から包み込む印象で、体にフィットするので座り心地は快適だ。
一方、ソリオのインテリアはホワイトとネイビーの組み合わせ、ソリオバンディットはブラックとブラウンを基本カラーとしてる。また、ヘッドアップディスプレイが採用されるなど、高級も増している。
また、先代モデルと同様にセンターメーターを採用しており開放感が高く、収納スペースも充実。引き続き紙パックの飲み物が収められるドリンクホルダーや、ティッシュボックスが収まるスペースなども確保している。
後席はどちらもシートスライド量は高く、足元空間にも余裕あり
ルーミーの後席は足元空間が広くスライド位置を後端まで寄せると、コンパクトカーとは思えないほどのゆったりと足を伸ばせる快適仕様に。
さらに、後席のスライドドアは、背が高いおかげで開口部が広く、乗降性も優れている。着座位置は適度で、乗降時の腰の移動量も少なく済む。後席の床の高さ(ステップ部分の高さ)は366mmと、同社の人気Mサイズミニバンのヴォクシー&ノアなどに比べても20mmほど低く、足を大きく持ち上げる必要がない。
ソリオ/ソリオバンディットの後席の座り心地は少し腰が落ち込んで膝の持ち上がる姿勢になるが、違和感は生じないというイメージ。2020年11月の改良モデルでは、シートスライド量やリクライニング角度が拡大したほか、シートバックには折りたたみ式のテーブルなども備わり快適な広々空間となっている。
そのほか、同社の軽ハイトワゴンのスペーシアにも搭載されているサーキュレーター(車内の空気を循環させる機能)が追加されており、広い後席でも空調機能はバッチリ。加えて、リアシート側面にはアクセサリーソケット(シガーソケット)も備える。
自転車などの積み下ろしも可能なラゲッジスペース
ルーミーの後席は背もたれを前に倒して床面へ落とし込むように小さく畳むことが可能。全高は1735mmと高く、荷室の床面地上高は527mmと低いため、ボックス状の空間に変更することが可能だ。
床が低いために例えば自転車などの積み下ろしも容易に行なえる。前輪を極端に持ち上げなくても収納できるほか、荷室のボードを反転させると防汚シートになり、床の汚れを落としやすいこともメリット。
ただし、注意したいのは後席を畳んだ時の運転姿勢。床面へ落とし込むように畳むので、前席のスライド量が制限され、あまり後方に寄せられなくなる。長身のドライバーが座った時には、スライド量が不足する恐れがあるので、できれば実際に後席を畳んだ状態で正しい運転姿勢をとれるか確認したいところ。
ソリオ/ソリオバンディットのラゲッジスペースは、床面長を550mm(リアシートを1番後ろにした状態)と先代からで10cmほど拡大。
これまでスーツケースやゴルフバッグなどの大物を積載するにはリヤシートをスライドさせる必要があったが、2020年11月の改良モデルではシート位置をそのままでも載せられるようになるなど、快適性と利便性が大幅に向上している。
ここまでトヨタ ルーミーとスズキ ソリオ/ソリオバンディットの内外装を比較してきたが、特に両車の細部のデザインなどは、フォトギャラリーもぜひチェックしてみてほしい。
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1984年生まれ。埼玉県出身。週末はサッカーや自転車でツーリングなど体を動かすことが大好きな1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから10余年、乗り換えに悩むユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る
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