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- コンパクトミニバンのような佇まい
ホンダ N-BOXカスタム 「コンパクトミニバンのような佇まい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 瓜生洋明(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 4
コンパクトミニバンのような佇まい
2023.11.30
- 年式
- 2023年10月〜モデル
- 総評
- 名実ともに「日本で一番売れているクルマ」だけに、そのフルモデルチェンジは多くの人が注目するところとなった。新型は随所にアップデートが施されているものの、基本的にはキープコンセプトのままでBEVの登場などドラスティックな変更は行われなかった。とはいえ、「王者」であるN-BOXがあえて冒険する必要がないのも事実であり、現ユーザーがそれを求めているのも事実である。そういう意味では非常に堅実的なフルモデルチェンジだったと言えるが、将来を考えたとき「変わらない」ことは弱みになるかもしれない。いずれにせよ、現時点では多くの人におすすめできる1台であることは間違いない。
- 満足している点
- すでに死角のないモデルであったN-BOXだが、新型では先進安全運転支援機能がさらに進化するなど、もはや弱点を見つけることが難しいほどバランスのとれた1台となった。また、ベースモデル、カスタムモデルともに、キープコンセプトでありながらもひと目で新型とわかるデザインとなっている点もグッド。道具としてのクルマとしては、現時点における最高到達点のひとつと言えるだろう。
- 不満な点
- 細かな点であるが、強いて言えばライバルであるスズキ・スペーシアが新たに採用した「マルチユースフラップ」(オットマン)は、N-BOXにも採用してほしいところ。それ以外には「もう少しパワーがほしい」とか「もう少し室内幅がほしい」といった要望を挙げたいが、それはもはやN-BOXに対する不満と言うよりも軽自動車そのものに対する不満と言ったほうがいいのかもしれない。
- デザイン
-
5
- 軽自動車であることや、室内空間の広さが最重要視されるスーパーハイトワゴンであることなど、N-BOXにはデザイン上の制約が非常に多くあるにもかかわらず、先代のデザインをさらに洗練させているのは称賛すべき点だ。特に、カスタムはコンパクトなミニバンのようなたたずまいであり、先代と比べてもよくまとまっている印象だ。インテリアも、近年のホンダに見られるナチュラルテイストが特徴で、リビングルームのような居心地の良さを持っている。使い勝手も含めて、非常に優れたデザインであると感じる。
- 走行性能
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4
- 新型N−BOXではパワートレインやプラットフォームを先代から引き継いでいるため、画期的な性能向上は見込めない。一方、アクセルレスポンスやサスペンションなどのチューニングが見直されており、走りは多少改善されたことが実感できる。また、渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)などの先進安全運転支援システムが全車標準装備となっている点も評価できる。
- 乗り心地
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4
- 剛性の高いボディが採用されたことで、パワートレインやプラットフォームを先代から引き継いでいるにもかかわらず、乗り心地は大きく向上している。静粛性の向上も、乗り心地の良さに貢献しているポイントのひとつだ。
- 積載性
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4
- もともと広大なラゲッジスペースを持つN−BOXであるだけに、新型でも高い積載性は大きな魅力。フロアボードの形状が見直されたことで自転車の積載性が向上している点は、実用上の大きなメリットとなりそうだ。また、インパネ上部にはトレーが据え付けられており、クルマではめずらしい「見せる収納」が提案されているのは興味深い。
- 燃費
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3
- パワートレインが先代と同じものであることから、燃費性能自体に大きな変化は見られない。またWLTCモード燃費で見れば、2023年11月に発売されたスズキ・スペーシアの方がやや上回っている。ただ、その差はわずかなものであるため、それほど神経質になる必要はないかもしれない。
- 価格
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4
- 軽自動車のなかでは最も高額なモデルであることは事実だが、そもそもN-BOXは「軽自動車=安い」という既成概念を打ち崩してきたモデルであるため、いまさら驚くことではない。ただ、その価格に応じた機能装備を持っていることに加え、リセールバリューも常に安定しているため、下取り価格まで考慮に入れれば、むしろコストパフォーマンスは非常に高い1台と言える。
- 瓜生洋明
- 自動車ジャーナリスト
- 1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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- 新車価格(税込)
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184.9 〜 236.3
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- 中古車本体価格
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11.0 〜 299.0
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