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スバル クロストレック 「スバル車に対する理解があるかどうかで評価が決まる」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 瓜生洋明(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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3
- デザイン
- 3
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 3
- 燃費
- 2
- 価格
- 2
スバル車に対する理解があるかどうかで評価が決まる
2023.12.22
- 年式
- 2022年12月〜モデル
- 総評
- 水平対向エンジンとシンメトリカルAWD、無骨なデザイン、優れた先進安全運転支援システム、そして燃費性能の低さと価格の割高感。これらはいずれもスバル車全般に当てはまることであり、それはクロストレックも例外ではない。スバルに対する一定の理解があるユーザーであれば、欠点さえも「あばたもエクボ」と感じることができるかもしれない。スバルにはいくつかの欠点を帳消しにするだけの魅力があるのも事実だからだ。しかし、スバルに対して十分な理解のないユーザーであれば、欠点ばかりが目に付くことだろう。結局のところ、クロストレックに対する評価は、スバルに対する理解があるかどうかで決まると言えそうだ。
- 満足している点
- 軽快さと上質さを兼ね備えた走りは、このクラスのSUVの中でもトップレベル。また、タフさとスポーティさを見事に融合させたエクステリアデザインも、ライバルとのキャラクターの違いを明確に表していて好印象だ。ラゲッジスペースの容量も大きく、使い勝手も良く、アクティブなユーザーのニーズをしっかりと汲み取っていることがうかがえる。
- 不満な点
- クロストレックに対する不満は、燃費性能の低さと価格の割高感に集約される。それもスバルらしさと割り切れるならよいが、クロストレックはスバルのエントリーモデルとしての性格も担っていることを考えると、なんらかの工夫はほしいところだ。
- デザイン
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3
- スバル自身が「ラギッド(無骨)」と表現するエクステリアデザインからは、本格派のSUVらしい信頼やタフさを感じることができる。一方、スバルのSUVとしては最もコンパクトなモデルであるだけに、スポーティかつ軽快さを感じる要素も組み合わされた点は秀逸だ。インテリアデザインも、スバルらしい質実剛健なものとなっている。ただ、エクステリア、インテリアともに都会的な印象はない。それがスバルのデザインだ、と言えばそのとおりなのだが、そうした背景知識を取りのぞくとややモダンさに欠けるように見えるかもしれない。
- 走行性能
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4
- 水平対向エンジンとシンメトリカルAWDというスバルの「お家芸」に、スバルグローバルプラットフォームが組み合わされることで完成する走りの感覚は唯一無二のもの。2.0リットルのエンジンはパワーも十分で、モーターによるアシストもあって実際の車両重量以上にスムーズに加速する印象だ。また、FF/AWD問わずサスペンションのチューニングがこなれており、意外なほど上質な走りを見せてくれることは評価したいポイントだ。
- 乗り心地
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4
- サスペンションのチューニングが絶妙なため、路面の凹凸を見事にいなしてくれる。それでいて、ボディそのものの剛性が高くSUVにありがちな横方向のふらつきもほとんど見られないことから、長時間の移動でも強い疲労感を覚えることはないだろう。ただ、後部座席は決して広くはないため、その点には注意が必要だ。
- 積載性
-
3
- ラゲッジスペースの容量はそれなりに広く、床下にサブトランクがあるのもうれしい。また、アクティブなユーザーに向けたオプションが多数用意されているのも特徴であり、広いトランクルームと豊富なオプションを上手に組み合わせれば使い勝手は大きく向上する。特に「カーゴトレーマット」はスキーやスノーボード、あるはマリンスポーツなどを好むユーザーにおすすめだ。
- 燃費
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2
- FF仕様で16.4km/L、AWD仕様では15.8km/Lというカタログ燃費(WLTCモード)は、現代のクルマとしてはお世辞にも良いとは言えない。スバルは、水平対向エンジンとシンメトリカルAWDを特徴とする反面、燃費性能に難があることはスバルファンには良く知られている。ただ、そうでないユーザーからすれば、あまりに低い燃費性能に驚くかもしれない。多くのユーザーをターゲットとしているクロストレックだからこそ、パワートレインにもいくつかのバリエーションがほしいところだ。
- 価格
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2
- クルマとしての仕上がりの良さは評価できるものの、売れ筋グレードの乗り出し価格が300を優に超えるというのは少し厳しい。もちろん、搭載される機能や装備を考えればコストパフォーマンスは決して低いとは言えないが、価格だけ見るとライバルよりも割高感を感じざるを得ないだろう。
- 瓜生洋明
- 自動車ジャーナリスト
- 1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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- 新車価格(税込)
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266.2 〜 328.9
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- 中古車本体価格
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213.9 〜 390.6
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