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- 運転しやすさを求めて車体サイズは大きくしない
トヨタ シエンタ 「運転しやすさを求めて車体サイズは大きくしない」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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5
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 4
運転しやすさを求めて車体サイズは大きくしない
2022.11.22
- 年式
- 2022年8月〜モデル
- 総評
- 小さな3列車が欲しいというニーズに対して高い満足度を与えてくれるクルマです。「小さくて狭いミニバン」ではなく「コンパクトカーだけど3列目があって広い室内」と考えられる人のクルマと言っていいでしょう。また、キャンプなどアクティブに活用する人は2列目モデルとのマッチングがいいかもしれません。
- 満足している点
- 「求められているのはどんなことか」というのをしっかりと理解したフルモデルチェンジに好感が持てますね。サイズは大きくするべきではない、だけど室内は広くしたい。そんな相反する条件を両立したフルモデルチェンジを施した新型は、ますます完成度が高まったと断言できます。ちなみに先代に比べて2列目が広くなった理由は、シートスライド量を増やして後方へ拡大したからです。なので3列目を使う際(2列目を前へスライドする必要がある)の2列目足元空間は従来通りです。
- 不満な点
- 3列目が狭いとか、3列目を起こすと荷室がほぼ使えない……という指摘はごもっともです。でも、それならシエンタではなくほかのクルマを選ぶべきでしょう。シエンタに求められるのは小さな車体で3列シートを成立させること。そこが大事だと思います。そんなふうに考えると、冒頭の2点はウィークポイントというよりも個性ですね。
- デザイン
-
4
- スポーツシューズをモチーフにした先代から一転。新型は四角い“雑貨感覚”になりました。実はこのデザイン、ドライバーからボンネットが見えて車両感覚がつかみやすく、運転しやすさのためのデザインだったりもします。試乗して「なんとなく運転しやすい」と感じたら、それはボディが小さいことも効いていますが、デザインの力でもあるんですよ。
- 走行性能
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4
- 2つの面で従来モデルより大幅に進化しています。ひとつは動力性能。ハイブリッド車もガソリン車もアクセル操作に対する反応がよくなり、加速感が向上しました。力を求めるなら、モーターのトルクが太いハイブリッドがおすすめです。もうひとつは操縦安定性。新型になり車体の揺れなどが減ってフラットな乗り味になりましたね。
- 乗り心地
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4
- この項目に関しては、シエンタのなかでも特に高評価したいポイントですね。現行型カローラの登場以降、トヨタは乗り心地の作り方が本当に上手。車体の動きの上下動を抑え、路面からの衝撃を巧みに吸収し、乗員が不快にならないように絶妙なチューニングをしているのがよくわかります。「このクルマはスポーティな走りを求められているわけではない。どんなクルマがお客様に喜ばれるかをしっかり考えて作った」という開発責任者の言葉が身に沁みます。かといって、操縦安定性がヘロヘロかといえばそんなことはないのでご安心を。しなやかにロールする感じが絶妙です。
- 積載性
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4
- 車体が小さいので絶対的な積載量としてはあまり期待してはいけません。ただし3列目を畳んだ状態であれば、コンパクトボディとしてはかなりの大容量。ライバルと違い、3列目がまるで消えてしまったかのように床下へ格納されるのが見事ですね。3列目を畳んだ状態を重視、もしくは2列シート車であればコンパクトステーションワゴンの感覚で買うのもお勧めです。
- 燃費
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4
- クラス(コンパクトミニバン)最高の燃費。さすがに「ヤリス」や「アクア」には負けてしまいますが、ガソリン車でも18km/L超え、ハイブリッドなら28km/Lをオーバーするのだから文句のつけようがありません。参りました。
- 価格
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4
- ベーシックグレードならアンダー200というボトムのプライスは、今どきのクルマとしては手が届きやすい範疇ですね。さすがトヨタです。ハイブリッドは約40アップから。コストパフォーマンスでいえば断然ガソリン車ですが、ハイブリッドの燃費の良さに加えて静粛性や加速の力強さまで考えると悩ましい……。懐に余裕があるならオススメはハイブリッドです。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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195.0 〜 310.8
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- 中古車本体価格
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12.8 〜 391.1
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