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SHARE小林可夢偉ら4人の若手選手が「ニュル」を走った理由とは? TOYOTA GAZOO Racingの新プロジェクトが始動しています
GRスープラGT4 EVOでニュル耐久レースに挑戦
2024年4月6日~7日にダブルヘッダーで開催されたニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の第1戦(第64回 ADAC ACASカップ)と第2戦(第63回 ADAC Reinoldus-Langstreckenrenen)に、TOYOTA GAZOO Racingから小林可夢偉、小高一斗、平良 響、野中誠太の4名のドライバーが「GRスープラGT4 EVO」を駆り参戦しました。初ノルドシュライフェへ挑んだ4名のドライバーに迫ります。
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若手ドライバーの育成を主眼に置いたレース活動
TOYOTA GAZOO Racingの2024年度の活動体制発表は、2023年12月に行われており、そこで発表されたニュルメンバーとはまったく違う今回の4選手がニュルに登場するということで、その目的が気になった。現地に帯同していたTOYOTA GAZOO Racingのスタッフからは、将来期待されるTGRドライバー・ドライバー・チャレンジプログラム(TGR-DC)の中から選出された若手ドライバーに、外国のプロチームの一員としてグローバルな視点からレースを学び、プロドライバーとしてさらなる活躍の糧としてもらうことが目的だと説明を受けた。
小林可夢偉選手らがKCMGチームでニュルに参戦
スーパーフォーミュラやスーパーGT、スーパー耐久をはじめ、日本のレースはもちろんの事、GTワールドチャレンジ等の海外レースにも参戦経験も豊富なKCMG。同チームは日本とも強い信頼で結ばれていることから、KCMGのヨーロッパ部隊とともにこのプロジェクトを新たに立ち上げたという。
参加ドライバーの全員がニュルの走行が未経験とあり、まずは座学と実車の講習を受けてから、NLSの実戦参加となった。小林可夢偉らF1ドライバー経験者でスーパーライセンスを所有していても例外はなく、プロ・アマ問わず、全員が同条件でライセンス取得を目標とする。今回は小林を筆頭に、小高、平良、野中の4名の参加ではあったが、今季に複数名のTGR-DCのドライバーたちも、日本でのメインのレース活動のスケジュールと調整しながら、ニュルライセンス取得を目的に講習会とNLS参戦のため順に渡独予定とのことだ。
2025年のニュル24時間レースへの参戦が目標になる
このプロジェクトの講師には小林、そしてすでに2年前にニュルのライセンスを取得している中嶋一貴等の豪華コーチ陣が予定されており、若手ドライバーのサポートにあたる。現時点の目標としては、2025年のニュル24時間レースへの参戦を目標としているが、ドライバーの選出やマシンの選定によっては2026年にずれ込む可能性もあるようだが、目標を高く掲げ、将来的には日本を代表するドライバー、さらには世界で活躍するドライバーとなるべく、武者修行のはじまりとなる。
なお、新型コロナウイルスの蔓延でしばらく休止をせざるを得なかった元来のニュルプロジェクトについても、2023年12月に発表があった通り、片岡龍也を筆頭に佐々木雅弘等のベテラン勢と新規メンバーのミックスで再始動。社員メカニックとタッグを組んで「よいクルマづくり」をモットーに再びニュルのTOYOTA GAZOO Racingファンの前に姿を現す。
トヨタ社内の準備も整ったことから、再び原点に戻り「若手ドライバーの育成」と「よいクルマづくり」の2本柱を掲げ、ニュルをベースにTOYOTA GAZOO Racingの活動がはじまった。
ニュルを楽しむ小林選手の一方で、緊張した面持ちの若手ドライバーたち
世界耐久シリーズ(WEC)や世界ラリー選手権(WRC)等と同様に、マットブラックをベースに大きなGRのロゴが掲げられワークス感あふれる2台のGRスープラGT4 EVOは、ひと際存在感を放っていた。F1をはじめ、WEC、スーパーGT、スーパーフォーミュラ、デイトナ24時間レース、NASCAR、フォーミュラE、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)等、世界のあらゆるカテゴリに挑戦し続ける小林の表情には、ニュルを楽しむ余裕の笑顔が。その一方で、若手3名のドライバーはやや緊張した面持ちでスタートグリッドに立ち、初めてのニュルを謳歌した。
今回の参戦の目的はあくまでペナルティを受けることなく、確実にニュルのライセンスAを取得することとしている。タイムや上位入賞は今後の課題であり、まずは慎重に周回を重ねながら、コースやニュルのルールをしっかりと理解することだけに集中したという。NLSの第1戦と第2戦は天候にも恵まれ、開幕戦という事もあり、数多くのファンが訪れてTOYOTA GAZOO Racingの新たな挑戦を見守った。今季の次回の参戦期日はまだ未定とのことだが、若き日本人ドライバーたちがニュルで揉まれ、鍛えあげられて成長していく過程を応援したい。
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可夢偉も若手にカウントすることになるが