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SHARE フォーミュラE第10戦ベルリンE-Prixの決勝は、ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが優勝した。
テンペルホーフ空港跡地を舞台に、ダブルヘッダーで開催されたベルリンE-Prix。日曜日の第10戦は前日の第9戦と比べ、レース距離が2周短く、アタックモードも計4分とより短い設定となっている。
■15番手から追い上げ、3位獲得の日産ローランド「2~3周走ってすぐに、良い感触があった」
ポールポジションはアンドレッティのジェイク・デニス。フロントロウに第9戦ウイナーのニック・キャシディ(ジャガー)がつけた。どちらも第9戦の予選は振るわなかっただけに、上手く合わせこんできたようだ。またどちらのチームも、3番手ダ・コスタ、4番手ミッチ・エバンス(ジャガー)と、グリッド2列目にもうひとりのドライバーを送り込んだ。
一方、第9戦で3位表彰台を獲得したオリバー・ローランド(日産)は16番手と後方からのスタートとなった。
38周のレースがスタートすると、デニスはあえてキャシディに首位を譲るような形に。3番手付近につけたパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)が他車とサンドイッチされるように壁と接触したものの、それ以外に大きなトラブルは起きなかった。
キャシディは3周目に早速アタックモードを使用。後方車両も一気に一回目のアタックモードを使っていった。
これで首位に立つことになったウェーレインは、幸い壁と接触した影響はない様子。4周目にアタックモードを使うとキャシディの前、首位をキープした。
その後も各車が積極的にアタックモードを消化。上位はポルシェとジャガーが2台ずつ、順位を入れ替えながら周回を重ねていく。ローランドも隊列をかき分けるように順位を上げると、トップ4に分け入っていった。
そんな中、11周目にマキシミリアン・ギュンター(マセラティ)がコース上でストップしたことでセーフティカー(SC)が出動した。
15周目にレース再開。ワンツー体制のポルシェ勢は、ブレーキングで2台横並びとなり後ろのマシンを抑えようとするが、キャシディがその間を縫うように首位に浮上するなど、積極的な動きを見せた。
キャシディが先頭で隊列を引っ張る中、後方では細かい接触が多発。ローランドやエバンスがフロントウイングにダメージを抱えたまま走行を続けた他、サッシャ・フェネストラズ(日産)のマシンにストフェル・バンドーン(DSペンスキー)が突っ込む事故が起こった。
レース中盤からはダ・コスタが首位に出て後続に差をつけようとしていたが、25周目にフェネストラズがノーマン・ナトー(アンドレッティ)に壁に追いやられるような形でクラッシュ。再びSCが出動した。
29周目のリスタート後も、ダ・コスタが首位を走る展開。これを逃すまいとジャガーが2台で攻め立て、まだアタックモードを3分間残しているエバンスがダ・コスタの前を抑えるようにトップに立った。
SC走行が長引いたことから、レースが3周延長される中、エバンスが最後のアタックモードを使ったのは36周目。これでジャガー勢が3、4番手となった。
首位ダ・コスタは逃げ切りに向けてギャップを広げにいく中、エバンスはアタックモードで2番手ローランドに襲いかかるも、オーバーテイクはできずに終わった。
ダ・コスタは隊列から抜け出すタイミングがうまくハマり、2番手争いを尻目に1秒以上の差を持ってファイナルラップに突入。そのまま逃げ切り、歓喜の今季初優勝を達成した。
ダ・コスタは第6戦ミサノでトップチェッカーを受けていたが、レース後の車検で失格に。その雪辱を果たす勝利となった。
2位は4戦連続表彰台獲得のキャシディ。エバンスがアタックモードでローランドを抜けなかった後、チームメイトに代わってローランドにアタック。2番手に浮上すると、ダ・コスタを追ったが0.7秒届かなかった。
3位はローランド。前日の第9戦と同じく後方から追い上げ、連続表彰台を獲得してみせた。エバンスはタイヤをロックさせるミスがあり6位。ウェーレインが4位、デニスが5位でのフィニッシュとなった。
この結果、前日の優勝でポイントリーダーに復帰したキャシディが、ランキング2番手ウェーレインとの差を16ポイントまで広げることに成功した。
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