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SHARE【F1メカ解説】レッドブルを追うフェラーリ……今季ここまで1勝も、アップグレードはほとんどなし! イモラでどんな変貌を遂げるのか?
今シーズンのF1も、開幕4戦を終えた段階ではレッドブルが圧倒的な強さを見せており、うち3戦で1-2フィニッシュを達成している。
唯一土がついたのが第3戦オーストラリアGP。マックス・フェルスタッペンがブレーキトラブルでリタイア、セルジオ・ペレスもペースが上がらず5位で終えたのだった。
■30年前、アイルトン・セナが岡山でベネトンへの“疑い”を強めた日:1994年F1パシフィックGP
ここで勝利を手にしたのがフェラーリである。オーストラリアではカルロス・サインツJr.が素晴らしい走りを見せて優勝。昨年のシンガポールに続いて、レッドブルのシーズン全勝を阻止した格好だ。
ただ今季のフェラーリは、確実にレッドブルに次ぐ位置につけている。昨年はタイヤのデグラデーション(性能劣化)に苦しめられたが、今季はその弱点が解消。マクラーレンやメルセデス、そしてアストンマーティンといったトップグループの他のマシンに差をつけ、さらにパフォーマンスを上げているように見える。
そんなフェラーリについて興味深いのは、今季はまだ、マシンに大きなアップグレードを行なっていないということだ。欧州ラウンド開幕戦となるエミリア・ロマーニャGPに向けて、アップグレードが準備されているようだが、これまではほんの些細な変更を加えたに過ぎないのだ。
日本GPでは、リヤサスペンションのアッパーウイッシュボーンの後方アームのフェアリングを若干変更。メイン写真の◯の中で黄色で塗って強調したように、形状を変更したのだった。
このフェラーリのリヤサスペンションのアッパーウイッシュボーンは、少なくとも外見上は、他のいくつかのチームも取り入れているようなマルチリンク(前後のアームが一体化していない仕様)になっているようだ。しかし前後のアームがアップライト付近で接近しており、ブレーキダクトフェンスの存在によってその先は見えないようになっている。
このデザインは、空力面である程度の柔軟性を持たせることができるのと同時に、ブレーキダクトのサイズを変更し、後方のウイングレット群を効果的に機能させることを可能にする。
さてフェラーリの序盤戦で興味深いもうひとつの点は、ここまでグランプリが開催されてきたサーキットはいずれも必要とされるダウンフォース量が違うにも関わらず、リヤウイングの仕様を変更しなかったということだ。
FIAに提出された書類によれば、サウジアラビアGPと日本GPには、予備として古いオプションが持ち込まれた。これらはいずれも2024年に向けて開発されたモノではなく、2023年に使われたものだということだ。ただあくまで予備だったようで、いずれも実戦で使われることはなかった。
フェラーリはそのかわりに、ビームウイングの構成を変更することで、各サーキットに対応させた。
■ビームウイングの変更で、サーキットに対処
上の写真が、今季ここまでの4戦の、フェラーリのリヤエンドである。左上が開幕戦バーレーン、右上がサウジアラビア、左下がオーストラリア、右下が日本である。
これを見ると一目瞭然であるが、比較的大きいダウンフォースが必要がバーレーンと日本は、同じ仕様のビームウイングを使った。
サウジアラビアとオーストラリアでは、2枚のビームウイングのうち上を外し、ビームウイング1枚のみとした。
第5戦中国GPから3戦後となるイモラで、フェラーリは一体どんな変貌を遂げるのか? そしてそのアップグレードによってレッドブルとの差をどこまで縮めることができるのか? 注目が集まっている。
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みんなのコメント
実装の面では アプデは少ないが、デスクワークのCFDは フル回転だろうから、それなりの予算は使っていて まだ当然数字はおろか、眼にも映らないが 確実に進化しているのが、バジェットキャップ化のF1だ
昨年 マクラーレンがやっている