CARVIEW |
www.ts-export.com/carview.php?tsp=https://carview.yahoo.co.jp/article/detail/02386b9525cdd3c683ecca30360fc3681dcd3953/
SHARE【惜別】最後のNSX、タイプSに試乗。生まれも終わりも早すぎた哀切のスーパースポーツ
掲載 carview! 文:山田 弘樹/写真:市 健治 114
生まれるのが早すぎた
本当に、もったいないーーーーーーー。
筆者から「NSX」に贈る言葉があるとすれば、この一言に尽きる。
今回試乗したのは世界限定350台、日本の割り当ては30台となったスポーティグレードの「タイプS」。シリアルナンバー「000/000」のメタルプレートを着けた、ホンダ所有の貴重な一台だ。
みなさんもご存じの通り2代目NSXは、今年の12月をもってその全ての活動に幕を下ろす。標準仕様車は既に昨年7月で生産を終えており、残りの時間は、このタイプSの生産に費やされる。つまり本来ならば派生モデルとしてそのラインナップに花を添える存在だったであろうタイプSは、実質的なファイナルエディションになってしまったというわけである。
そんなNSX タイプSに乗り込んでみると、そこには「スーパースポーツのコクピットに滑り込む」という、特別な世界観があった。「NSXを運転する」という行為はいつも、やはり特別だ。
ただそれと同時に、「もはやちょっと古い」という印象も抱いた。まず筆者にそう感じさせたのは、スタートの瞬間だ。スターターボタンを押すと背中に積まれた3.5リッターのV6ツインターボは、それがコールドスタートであればあるほど、短いクランキングのあと豪快な爆発音を立てて目覚める。
「クワイエットモード」を選択して走り出せば、エンジンはすぐさまその鳴りを潜めるのだが。量産“ハイブリッド”スポーツカーとして先陣を切ったNSXであれば、ここは無音で走り出して欲しかった。
今回タイプSはIPU(インテリジェント・パワーユニット)のバッテリー出力を10%、その使用可能容量を20%向上させているのだが、最後の進化としては、もっと現代の空気感に合わせる努力をして欲しかった。
ちなみに、形式と排気量こそ異なるが同じV型6気筒ツインターボと、後輪のみのアシストだが同じくモーター&バッテリーを搭載する「フェラーリ296GTB」は、既にこうした所作を身につけて、現代の路上に残る術を猛アピールしている。
長くなるが、続けさせて欲しい。ここでひとつホンダの弁護をするならば、それはNSXの登場が、2016年ともう6年も前の話だということだろう。確かにその頃私たちは今ほどEVシフトの波にさらされておらず、むしろホンダのフラグシップスポーツカーが重たいバッテリーを積むことへの抵抗感の方が高かった。そんな時代だっただけに、新型NSXにとってこの初爆の儀式は必要だったのだと思う。
そう、NSXは生まれるのが早すぎたのだ。
そして僅か6年の月日が、アッという間に電動NSXを古くした。これこそが、常にアップデートを迫られるデジタル化の恐ろしいところである。
-
- 中古車本体価格
-
600.0 〜 5900.0
-
- 新車価格(税込)
-
2420.0 〜 2794.0
みんなのコメント
ログインしてコメントを書く
-
-
ログインしてコメントを書く
-
-
2022/10/04 11:55兎にも角にも日本の顧客を無下に扱いすぎたのが最大の敗因かと
まるで売る気あるのかいうような態度だけ貫いた6年間だった-
ログインしてコメントを書く
-
-
-
ログインしてコメントを書く
-
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
おすすめのニュース
サイトトップへ-
ニューモデル
2024.05.14
キャデラックの最高級SUV『エスカレード』、大胆フェイスで今夏デビューへ…デザイン大予想
-
業界ニュース
2024.05.14
「レヴォーグSTIスポーツ」と「ソルテラ」の展示&試乗に「アイサイト体験」と盛りだくさん! スバルブース出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
-
業界ニュース
2024.05.14
「タクシーの寿命」なぜ長い? 自家用車の約4倍も“長持ち”!? 過酷な使われ方をしてるのにガンガン走れる理由とは?
-
業界ニュース
2024.05.14
ホンダの軽商用EV『N-VAN e:』発売に先立ち、充電サポートの提供を開始
-
スポーツ
2024.05.14
トライアル世界選手権2024が日本・もてぎから開幕! 世界王者でホンダ監督の藤波貴久「“行けた!”という興奮の多さがトライアルの魅力」
-
業界ニュース
2024.05.14
ジープの人気モデルがさらに魅力を増して登場!機能装備も充実の「ラングラー」2024モデル
-
業界ニュース
2024.05.14
三菱の「4WD」何がスゴイ? “スーパーセレクト4WD”に「AYC」? 他メーカーとは違う「三菱の取り組み」とは
-
業界ニュース
2024.05.14
トラッカーカスタムの神バイク!! ホンダ「FTR250」は本物志向のドリフトバイクだった
-
業界ニュース
2024.05.14
夜の東京・お台場にヤマハ車集結!オーナーに訊いた『MTシリーズ』の魅力はやっぱり…
-
業界ニュース
2024.05.14
電動モデルの「MX-30 EV」と「CX-60 PHEV」を展示! 走りが進化したロードスターにも試乗可能! マツダ出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
-
カー用品
2024.05.14
JVCケンウッド、彩速ナビ「タイプS」シリーズから4機種の新モデル
-
業界ニュース
2024.05.14
教習所に駄菓子屋が開店? 阪神自動車学院が食堂環境を改善へ
あわせて読みたい
サイトトップへ-
コラム
2024.5.14
今夏、北米で発売予定の新型日産「キックス」新着フォト集! 国内仕様に期待膨らむ!
-
コラム
2024.5.14
【稀少モデル】BMWが「M4 CS」発表! 超高速クーペは2000強、日本には何台入る?
-
コラム
2024.5.12
若者も注目するアメ車の“異世界”。「ジープ ラングラー」大幅値下げ戦略と日本で人気上昇の背景
-
コラム
2024.5.11
どちらがお好み? コンパクトミニバン対決!「新型フリードvsシエンタ」注目ポイントはココだ
-
コラム
2024.5.10
オラオラ系エアーに車中泊クロスター。ホンダアクセスの新型フリード用パーツがなかなかイケてる
-
コラム
2024.5.09
【えっ、もう受注開始?】新型「フリード」今日から予約可! 6月の発売待ちは悪手。販売店ナマ情報
-
コラム
2024.5.09
レクサスLM“3列6人乗り”ついに発売! 4人乗りと何が変わった? 1500でライバルは高級SUV
-
コラム
2024.5.09
新型「フリード」は2連ラインLEDの未来顔! 「エアー」登場でまさかのステップワゴン方式に
-
コラム
2024.5.08
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
ログイン
あなたにおすすめのサービス
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!