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- 賛否両論のシンプルデザインですが、アリだと思います
ホンダ フィット 「賛否両論のシンプルデザインですが、アリだと思います」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 5
賛否両論のシンプルデザインですが、アリだと思います
2022.11.22
- 年式
- 2020年2月〜モデル
- 総評
- 広い後席や荷室を備える優れたパッケージング、快適な乗り心地、爽快な走り、そして標準タイプからクロスオーバーSUV、さらにはスポーティ仕様まで用意して多くのニーズに対応するグレード構成。商品企画としてもクルマの完成度としてもかなりいいと思います。それでも販売が伸びないのは、かつてと違ってコンパクトSUV(ホンダでいえばヴェゼル)が大人気なことや、弟分の「N-BOX」の商品力が凄すぎて売れまくっているからでしょうね。フィットの商品力に問題があるわけでは決してないと考えています。
- 満足している点
- パッケージングの良さが最大のアピールポイントだと思います。ファミリーで使うなら、ライバルの「ヤリス」に対して後席と荷室が広いのはうれしいですよね。あと、細いAピラーによる視界の良さも素晴らしいポイント。そして、もうひとつ大きなアドアンテージと言えるのがエンジン。数値ではわかりにくい部分ですがフィットのエンジンは4気筒で、ライバルの多くが積む3気筒エンジンに対して振動の少なさやエンジンのフィーリングでメリットがあります。クルマの動的質感を気にするのなら、そこはけっこう重要なポイントですね。
- 不満な点
- 「RS」にMTがないこと……。たしかに「新型フィットはどの仕向け地にもMTがない」といった背景を考えると仕方がないことですが、なんだかさみしいですね。走りがいいだけに、MTで乗りたい……。逆にいえば、気になるのはそのくらいです。
- デザイン
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4
- 「柴犬」をモチーフにしたというデザイン(見た目が…というよりは「柴犬のような人懐っこい雰囲気をテーマにした」とのこと)は、シンプルかつスッキリ。デザインなので“好き”とか“嫌い”の主観的な話となりますが、個人的にはこのクリーンな雰囲気はライバルよりも好印象です。賛否両論となっている一部グレードの「グリルレス」がマイナーチェンジでも継承されたことは、個人的には安心しました。ちなみにマイナーチェンジではフロントバンパーやグリルレス部分のデザインが変わっています。
- 走行性能
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4
- マイナーチェンジで排気量が1.3Lから1.5Lに引き上げられ、動力性能が上がりましたね。レスポンスもグッとくる感じも増しました。ただ、絶対的な動力性能でいえばモーターの大トルクが頼もしいハイブリッドよりは控えめです。走行性能といえば、注目は復活したスポーティグレード「RS」。ハンドルを切るとスッと向きを変えつつ、旋回中は安定感が高いのが印象的です。控えめに言って、運転がとても楽しいですよ。
- 乗り心地
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4
- 現行型フィットのコンセプトは「心地よく」。乗り心地に関しても快適で、「RS」を除けば荒さは一切感じられません。誰にでもおすすめできます。「RS」に関してはちょっと硬い感じがするのは事実。でも、同乗者からクレームが来るほどではないと思います(あくまで個人的印象)。
- 積載性
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4
- フィットの美点は、小さな車体のわりに後席やラゲッジスペースが広いこと。そんな美点は、新型にもしっかりと継承されています。もちろんマイナーチェンジを経ても変わっていないのでご安心を。純粋な荷室の広さに加えてライバルに比べてのアドバンテージと思えるのは、後席を倒す構造。クラスで唯一、座面も沈み込むようになっているので、後席を倒したときの荷室床面がフラットかつ低いのがいいですね。
- 燃費
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4
- FFモデルでみると、WLTCモードで17.6km/Lから18.7km/L。ハイブリッドの約3割ダウンと言ったところでしょうか。そんな数字だけを見ると見劣りするし、ヤリスのガソリン車よりも寂しいのは事実です。しかし、現実的に見るとそもそも“かなり良好な燃費”なので年間のガソリン代で計算すれば(よほど走行距離を稼ぐ人でない限り)想像するほど大きな差ではなかったりするのですよね。その辺も考えて判断するといいと思います。
- 価格
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5
- ベーシックグレードなら159万2800から。中身を考えるとかなり頑張っているといえるのではないでしょうか。プライベートユースならオートエアコンや本革巻きステアリング、USBチャージャーなどを備える「HOME」より上のグレードがおすすめです。価格アップはベーシックグレード「BASIC」の20強ですね。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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162.5 〜 236.2
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- 中古車本体価格
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4.6 〜 270.0
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