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- アルピナを前にするとBMWもサプライヤーになる
BMWアルピナ B3 「アルピナを前にするとBMWもサプライヤーになる」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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5
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 4
- 燃費
- 3
- 価格
- 4
アルピナを前にするとBMWもサプライヤーになる
2022.1.17
- 年式
- 2019年10月〜モデル
- 総評
- ハイパフォーマンスとは人によって感じ方、捉え方が違うと言われる。最高速度や出力にしても高ければ良いと思われがちだが、実際にはその値に到達するまでの乗り味が大きく完成度を左右するからだ。その意味でアルピナは実を採るクルマ。以前、D3(ターボディーゼル)にも試乗したが感性への訴えかけはB3と同じ。みっちりと詰まった走りが体感できた。
- 満足している点
- その昔から、羊の皮を被った狼とはよく言われたものだが、B3はまさしくそんな一台。性能は格段に伸びているが、積載性や燃費性能など実用度合いは変らずで、乗り心地に至っては劇的向上。こうした目に見えないところに価値観を見いだしたいユーザーにはうってつけのモデルである。右ハンドル仕様が29のオプションで用意される点もうれしい。
- 不満な点
- 取材時に試乗した限りだが、ネガティブな面は見いだせなかった。あるとすれば、自分の不注意、もしくは他車との接触事故などで修理が必要になった場合だ。高額費用になることは予想できるが、精密な工業製品でもあるため果たして修理で元の性能まで戻せるか、それが気がかりだ。人の感性にまで訴えかける性能を有するB3ならではの心配事だ。
- デザイン
-
4
- BMW3シリーズをベース車両に使い、アルピナ社(アルピナ自動車製造会社)が走行性能にはじまり一から手を加えたモデルだ。セダンとステーションワゴンボディであるツーリングに設定された。19ないし20インチのアルピナ製ホイールとフロントスカート下部にあしらわれたアルピナロゴが外観上の大きな識別点だ。性能を誇示せず、好感度が高い。
- 走行性能
-
5
- BMW M340i xDriveに内外装に手を加えた。搭載エンジンを変更(387→462PS)し、サスペンション/ステアリング機構/LSDなどに専用のパーツを組み込んだ。300㎞/h以上の最高速度と100㎞/hまで4秒以下で到達する加速力を秘めるが、絶妙な過給圧コントロールによって暴力的な走りは一切ない。まさしく紳士的かつ、速いのだ。
- 乗り心地
-
5
- ここまでのスペックなので、ガチガチのスポーツモデルを想像するが、じつはその真逆。ベース車よりも乗り心地が良いからだ。にわかに信じられないだろうが、路面状況が悪くなればなるほど、その違いが明確になる。また、高めの減衰特性をもつダンパーだと素性を露呈する30㎞/h以下の低速域でもすごくしなやか。「アルピナマジック」とも称される。
- 積載性
-
4
- ここはベース車両を同じ。深さもあり使い勝手の良いセダンのトランクルームと、可倒式のリヤシートとフラットな床面で長尺物の積載も容易に行えるツーリングの特性をそのまま受け継いでいる。
- 燃費
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3
- ベース車両と同じ排気量である直列6気筒3.0lエンジンなので、パワーやトルクがぐんと高められれば、それだけ燃料を多量に消費することになり数値は落ちる。これはB3に限らずだ。ベース車両のWLTC値は11.7㎞/lだが、筆者が山道をゆったり走らせた場合で9.0㎞/l台を出していた。トルクを活かした丁寧に走らせればもう少し伸びそうだ。
- 価格
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4
- 999がベース車両であるM340i xDriveの価格。対してB3は1229とその差は300。外観には大きく手が加えられていないため見た目の違いは少ないが、内装では手に触れるレザー素材が変更されていたりしてグッと上質に。そもそも、これだけの走行性能の向上がベース車の車両価格から30%増しで手に入るなんて夢のようだ。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 中古車本体価格
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239.9 〜 1658.0
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- 新車価格(税込)
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1229.0 〜 1258.0
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