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ホンダ アコード 「進化型e:HEVで燃費と走りを両立」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 5
- 価格
- 4
進化型e:HEVで燃費と走りを両立
2024.4.30
- 年式
- 2024年3月〜モデル
- 総評
- 1976年5月に誕生したアコードは当初、ハッチバックモデルからスタート。その後、1977年10月にセダン(サルーンと命名)が追加された。現行モデルは11代目にあたる。SUV全盛のなかでクルマの基本であるセダンボディを見つめ直し、人と時代に調和するというアコードのコンセプトを現代技術で創り上げた。
- 満足している点
- 見た目はオーソドックスなセダンだが、しなやかに走り、ときにダイナミックにも走らせることができる。いわゆる走る、曲がる、止まるがしっかりとしたクルマであること、これが最大の特徴だ。日本仕様は2.0Lのe:HEV(2モーターハイブリッド)のみとして、燃費数値と走行性能のバランスを図っている。
- 不満な点
- 絶対的なマイナス面ではないが、「なぜ今、セダンなのか」という市場からの問いかけに対して明確なメッセージが伝わりきれていない。ゆえにセダンの良さを体感したことがないユーザーのショッピングリストにのらない。主たる販売地域である北米では未だにセダンが支持されているが、日本でも改めてセダンの美点を声高にすべきだと思う。
- デザイン
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4
- 外観は賛否あるようだが、筆者はシンプルな面構成と彫り深い印象を与えるフロントとリヤの造形を評価している。特にボディカラーがプラチナホワイト・パールの場合はその意図が明確に伝わる。一方で、インテリアデザインは最近のホンダ流でまとめ上げられた。水平基調は車幅感覚をつかむためには有効。横長のナビ画面との相性も良い。
- 走行性能
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5
- 2.0Lのe:HEVは熟成の域に達した。大化けしたといってもいい。ホンダはこれまでハイブリッドバッテリーの使い方に余裕を持たせていた。今回のアコードからバッテリーの入出力性能を向上させ、同時にハイブリッドユニットの制御を変えた。これによりパワフルな走りが楽しめ、それでいて燃費数値が悪化しないという二律背反を成立させた。
- 乗り心地
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4
- 従来型アコードのサス形式(前ストラット/後マルチリンク)を踏襲しているが、減衰力を自動的に変化させるアダプティブダンパーシステムを採用して乗り心地とハンドリング性能との両立が図られた。秀逸なのはコンフォートモードで、乗り心地優先となる減衰特性ながらも、強い入力が入ると一気に減衰力を高めて不快な振動を伝えない。
- 積載性
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4
- セダンではトランクルームの広さが問われる。容積は従来型とほぼ同じ570Lを確保した。9.5インチのゴルフバックを4つ積むことができるので十分な広さだ。使い勝手の面では、ハイブリッドモデルながら後席バックレストを前倒しにするトランクスルー機能のほか、アームレストスルー機能も備える。室内各所にもポケットが多数ある。
- 燃費
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5
- 筆者の実測値として先代のe:HEVは高速燃費で30km/Lを超えていた。今回のアコードではさらに走行性能との両立が図られた。WLTC値でのカタログ値は23.8km/Lと数値も優秀だが、山道で知られる箱根の山坂道をストレスなく走らせて18〜20km/Lを記録。制御を変えたことで市街地であってもカタログ値を超えてくるだろう。
- 価格
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4
- 544万9400のワンプライスだ。額面上は確かに高い。しかし、北米で実際の競合となるBMW5シリーズ、メルセデス・ベンツEクラスと装備を揃えて比較した場合は横並びの価格帯。日本では欧州勢がてんこ盛り装備だから、アコードが同クラスのパワートレーンで比較しても200〜300以上、安価。物差しで大きく評価が変わる。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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544.9
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- 中古車本体価格
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25.0 〜 400.0
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