CARVIEW |
- carview!
- 新車カタログ
- ホンダ(HONDA)
- N-WGN
- 専門家レビュー・評価一覧
- 地味だけど人に寄り添ったクルマ
ホンダ N-WGN 「地味だけど人に寄り添ったクルマ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 工藤 貴宏(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
-
4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 3
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 5
地味だけど人に寄り添ったクルマ
2022.11.22
- 年式
- 2019年8月〜モデル
- 総評
- 「N-BOX」ではなくこのクルマを選ぶ理由を考えてみると、わかりやすいかもしれません。スライドドアや広い室内など、実用面を考えるとN-BOXに軍配。しかし値段がリーズナブルなこと、実用燃費がいいこと、山道や高速走行時の安定感が高いこと、などがN-WGNを選ぶ理由となってくるでしょう。実用性を少し削る代わりに、いいクルマとしての原点に忠実なクルマですね。「ワゴンR」や「ムーヴ」などのライバルに比べると、走りのしっかり感が好印象です。
- 満足している点
- 2代目N-WGNのサイコーにいいところ。それはズバリ、ハンドルにテレスコピック調整がついていることです。どんな機能かといえば、ハンドルの位置を前後に調整できる仕掛けのこと。「そんなの普通ついているでしょ?」と思うかもしれませんが、何を隠そういま(2022年11月時点)新車で買える軽自動車で備わっているのはN-WGNだけ。これがあるとドライビングポジションの自由度が高まり、自然な運転姿勢がとりやすくなります。N-WGNだけのアドバンテージですよ。あと、2022年9月のマイナーチェンジ以降は販売店オプションとしてアクセルをブレーキと間違えて踏んだ際に急加速を防ぐ「急アクセル抑制機能」を組み込めるようになったことにも注目したいところ(こちらは今後多くの車種に広まるでしょう)。
- 不満な点
- これといって気になるところはありませんが、身内で爆売れしている「N-BOX」と比べると後席ドアがスライドではないのは実用面で不利ですね。スライドドアは便利だから、一度使うと手放せなる気持ちはよくわかります。あと……最新モデルではカスタムではない標準タイプでターボエンジンが選べなくなってしまったのは残念。
- デザイン
-
4
- 標準のN-WGNとカスタムではテイストが違い、前者は無印良品的なシンプル軽。丸いヘッドライトがかわいらしく、古いクルマに詳しい人はホンダの往年の名車「ステップバン」をモチーフにしていることが理解できるでしょう。いっぽうでカスタムは四角いヘッドライトが印象的。メッキを組み合わせて高級感も増しています。どちらを選ぶかは好み次第ですが、個人的にはスッキリとした標準車が好きです。
- 走行性能
-
3
- 率直に申し上げてライバルのなかで、もっとも走りの素性がいいと思います。もちろん街中を走る程度では違いは分かりにくいですが、少しペースを上げて峠道や高速道路を走ると操縦性の安定感が違いますね。「別に安定感なんていらない」と思う人もいるかもしれませんが、安定性の高いクルマは運転疲れの軽減になるんですよ。
- 乗り心地
-
4
- ごくごく一般的です。極上というわけではないですが、悪い部分は全くありません。路面からの入力もしっかりと緩和してくれますしね。N-BOXなどのスーパーハイト系に比べると、重心が低い分だけ曲がるときの車体のふらつきが少なく、同乗者も酔いにくいと思います。
- 積載性
-
4
- 何を基準とするかによって判断がわかれるところですが、ライバルのハイトワゴンに比べると優秀。ポイントは荷室の床の低さです。床が低い設計になっていて、そのメリットを生かして(ボードを活用することで)床を上下2段に使えます。2階建ての家だと平屋に比べて床面積が2倍になることをイメージしてください。それと同じことです。荷室を立体的に活用することで、より多くの荷物を積めます。
- 燃費
-
4
- WLTCモードで23.2km/Lの燃費は、軽自動車最高水準ではないものの十分に優れた数値。このレベルまで来ると、よほど多く走行する人ではない限りは年間の燃料代のライバルとの違いはごくわずかです。ちなみに「ターボエンジンは燃費が悪い」と思っている人も多いと思いますが、今どきのターボエンジンは走行状況によっては自然吸気よりも燃費がいいこともあるくらいですよ。ターボは自然吸気に比べて加速がよくなるだけでなく、(同じ加速をするなら)加速時のエンジン音も静かになって快適性も高まるので実はおススメです。
- 価格
-
5
- ボトムグレードの価格を見るとライバルよりも少し高いですが、そのあたりは許容範囲内ではないでしょうか。むしろ、軽自動車の水準を超えた作り込みの良さを考えると割安感さえ感じます。
- 工藤 貴宏
- 自動車ジャーナリスト
- 1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
-
- 新車価格(税込)
-
131.8 〜 170.3
-
- 中古車本体価格
-
7.9 〜 199.0
査定を依頼する
あなたの愛車、今いくら?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。