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- 新世代e-POWERとProPILOT2.0
日産 セレナ 「新世代e-POWERとProPILOT2.0」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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4
- デザイン
- 4
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 5
- 積載性
- 4
- 燃費
- 4
- 価格
- 3
新世代e-POWERとProPILOT2.0
2022.12.21
- 年式
- 2022年11月〜モデル
- 総評
- 「私たちは子供に何が残せるだろう。モノより思い出、始めよう、新セレナで。」(2代目/1999年の日産TVCM)というキャッチコピーのもと歴代セレナは販売台数を順調に伸ばしてきた。事実、日産の販売比率の約15%をセレナが占める。5代目ではe-POWERを投入し、これまでの「家族の楽しめる」というイメージに先進技術というモデルイメージが定着。そこに6代目だ。e-POWER増強、ProPILOT全車標準装備と独走態勢を狙う。
- 満足している点
- 従来型ではe-POWER仕様の8人乗りがなかったが新型では試乗からの声に応えて新設定。1.4Lに拡大したe-POWER専用エンジン、新世代e-POWERシステム、ProPILOTをはじめとした先進安全技術は全グレード標準装備。その意味で、e-POWERのボトムグレードは所有満足度が高いはずだ。さらに、日産が誇る先進安全技術の最先端であるProPILOT2.0をLUXIONに装備した。ここもメカ好きなユーザーには響く。
- 不満な点
- セダンでは販売比率が一桁台ともいわれる4WDモデルだが、セレナのようなミニバンは販売地域が全国に渡るため4WDの要望は多いという。現時点、e-POWERはFFモデルのみだが、ラゲッジルームのアンダーフロアボックスはかなりの容量が確保されていることから、将来的には電動モーターユニットを搭載した電動4WD(日産ではe-4ORCE)を搭載する可能性がある。その意味で、e-POWERの4WDを望むユーザーはこの先に注目だ。
- デザイン
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4
- トヨタ「ノア&ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」と並び、ファミリー層から絶大な支持を受ける。6代目となる新型は複数のLEDヘッドライトやコンビランプを大胆に使いながら、ミニバンとして王道のシンプルなサイドシルエットに躍動感を新たに加えた。インテリアではプッシュ式のシフトボタン(これが秀逸!)を採用しつつ、メーターフードを廃して前方視界を大幅に改善した。見るからに新しい、それが新型セレナのセールスポイントだ。
- 走行性能
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4
- 新型は発電用エンジンを1.2L→1.4Lへと排気量を拡大しながら、発電向けとして専用設計を行なった。具体的には1.2Lエンジンをロングストローク化して出力を16%向上させ、同時に駆動モーターを20%出力向上。増えたパワーとトルクを発電時のエンジン回転数低減に活用することで、静かでパワフルな走りに一層の磨きを掛けた。筆者の体感値だが、テストコースでの4名乗車時の加速は、従来型の1名乗車時に匹敵する。
- 乗り心地
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5
- 広々とした車内空間で定評のあるセレナだったが、新型は従来型になかった「e-POWERの8人乗り仕様」を加えた。そのモデルに試乗したが、2列目、3列目ともに乗り心地はとても良好。とくに3列目シートは車体の前後方向の揺れ(ピッチング)の影響を受けやすいが、新世代e-POWERの緻密な駆動/回生制御によって、一種のタメをもって動くので乗員がクルマの動きと一体になりやすく、結果、乗り心地がよく、そして酔いにくい。
- 積載性
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4
- 広大だった収納スペースをさらに拡大。リヤゲートのガラス部分のみを開閉させる「デュアルバックドア」も継承されている。そのため、車両後部に470mmほど隙間があれば荷物の出し入れが可能だ。3列目シートの折りたたみは、固定まで含めて片手で行なうことができ利便性が格段に向上。ラゲッジアンダーフロアボックスは深さが増してさらに収納力がアップした。前席ドアポケットにはテッシュの箱のほか、厚みのある別の荷物も収納できる。
- 燃費
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4
- 執筆時はクローズドコースのみでの試乗だったので燃費数値は計測できていない。それでもWLTC総合値はガソリン仕様(直列4気筒2.0Lで150PS/20.4kgm)で13.4km/L、e-POWER仕様(直列3気筒1.4Lで98PS/12.5kgm、駆動モーターは163PS/32.1kgm)では18.4〜20.6km/Lだ。e-POWERの弱点だった高速道路での燃費数値だが、17.0〜19.2km/Lと新型では低下が少ない。ここも美点だ。
- 価格
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3
- ガソリン仕様(FFと4WD)とe-POWER仕様(FFモデルのみ)。ボトムグレードの「X」がガソリン/2,768,700、e-POWER/3,198,800、中間グレードの「XV」が3,088,800/3,499,100、「ハイウェイスター V」が3,269,200/3,686,100。ガソリン4WDは266,200高。e-POWER仕様には上位に「LUXION」も。全車標準のProPILOTからグレードアップしたProPILOT2.0が付く。価格は4,798,200だ。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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276.9 〜 479.8
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- 中古車本体価格
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5.8 〜 1155.0
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