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- 往年の乗り味も感じる新世代プジョーコンパクト
プジョー 208 「往年の乗り味も感じる新世代プジョーコンパクト」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- まるも 亜希子(著者の記事一覧)
- 自動車ジャーナリスト
- 評価
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4
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 5
- 乗り心地
- 4
- 積載性
- 3
- 燃費
- 3
- 価格
- 4
往年の乗り味も感じる新世代プジョーコンパクト
2023.12.21
- 年式
- 2020年7月〜モデル
- 総評
- わかりやすくオシャレで精悍な「ライオン顔」といい、プラットフォームから一新した走りの良さといい、これぞ新世代プジョーコンパクトだと世界に見せつけた秀逸なモデルです。BEVもラインアップしており、そちらの完成度も高いですが、俊敏かつモリモリとしたターボエンジンの刺激的で爽快な走りを味わうと、「ガソリン車っていいな」と実感させられるほど。1〜2人で毎日乗るにはもってこいのコンパクトですし、後席にチャイルドシートを装着して乗ってみましたが、3人家族ならまったく窮屈さもなくファーストカーとして使えると思います。
- 満足している点
- かつて「ホットハッチ」と呼ばれた205、206の勇姿がまざまざと蘇るような、熱い走り。カッチリとした剛性感のあるボディと、そのボディの荷重移動を絶妙なしなやかさで受け止めるサスペンション。タイトなカーブでは、「猫足」と呼ばれた頃のリヤサスペンションのジワリとした粘りが感じられました。ヒヤリとするような危うい挙動がまったくない、安定感にも感心。猫足時代はトレーリングアームだったリヤサスペンションは、今はトーションビームになっていますが、先代208よりもこうした「プジョーらしさ」が復活していると感じます。
- 不満な点
- 運転席に座るとまず目に入る「3D-iコクピット」と呼ばれるデジタルメーター。文字が浮かび上がるように見えて、さりげなく先進的で洗練されたセンスを感じさせながら、必要な情報はわかりやすく表示されています。が、本来なら日差しを遮る役目を果たすはずのメーターナセルの左右に隙間が空いており、日差しの向きによっては光が当たって反射し、見えにくいと思う場面がありました。また、センターパネルに7インチのモニターも設置され、Apple CarPlayとAndroid Auto対応で、スマートフォンをつないでナビや音楽などが使えるようになっていますが、つながないと何もできないというところは好き嫌いが分かれそうです。
- デザイン
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5
- 何度見ても、先進的でオシャレで精悍なフロントマスクは、夜間に遠くから迫ってきても存在感があり、「あ、208がきたな」とわかります。大きく口を開けたフロントグリルに、両サイドには牙をモチーフにしたデイタイムランニングライト、リヤはかぎ爪を思わせるテールライトが個性的。新世代プジョーの多くのモデルでこうしたモチーフが採用されていますが、個人的には208が最もバランスが良いと感じています。
- 走行性能
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5
- 1.2Lターボ+8速ATは、加速と減速のコントロールが思いのままにしやすく、都市部のストップ&ゴーさえ楽しい走り。何度も加速をしたくなってしまうような、ダイナミックな加速フィールです。ノーマル、エコ、スポーツと選べるドライブモードがあり、エコだとやっぱり爽快感は少し物足りないものの、必要以上にアクセルを踏みすぎないので、ノロノロ渋滞の時などに使うといいかもしれません。スポーツモードにすると、アクセルペダルの反応が俊敏になったり、ハンドルもややガッチリとした手応えになる気がしたり、低く吠えるようなエンジン音が聞こえてきて、気持ちを高めてくれます。3つのキャラ変が味わえる走りも楽しいです。
- 乗り心地
-
4
- 後席では路面のギャップはそれなりに伝わってきますが、前席では路面に吸い付くような乗り味で、乗り心地もコンパクトカーの中ではしっかり快適性が高いと感じます。横Gがかかっても、じわりと荷重移動していく感覚なので、不快な揺れや振動は感じにくいのかなと思います。
- 積載性
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3
- ラゲッジは5人乗車時で265Lと、このクラスの標準的な容量を確保しており、開口部も大きめです。6:4分割で後席が倒せるため、ベビーカーなど大きな荷物を積むことも可能ですが、完全にフラットにはならず少し段差は残ります。そのほか、前席まわりの収納スペース、カップホルダーやUSBポート、非接触充電などがそろい、使いやすさもしっかり考えられていると思います。
- 燃費
-
3
- ダウンサイジングされた効率よいエンジンと8速ATですが、実用燃費は13〜15km/L程度というケースが多くなっています。ハイオク仕様なので、普段の街中などではエコモードにして省燃費運転に徹し、ここぞというときスポーツモードにして走りを楽しむなど、メリハリをつけてドライブすることができるのはいいところです。
- 価格
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4
- 318台からという価格設定ですが、純粋に走りを楽しみたいのであればベースグレードでも十分です。ただ、タイヤが16インチになるので、もう少しスポーティさとガッシリした安定感が欲しいのであれば、17インチを履くGT(361台)をお勧めしたいところ。外観も変わってくるので、満足度は高いはずです。
- まるも 亜希子
- 自動車ジャーナリスト
- 映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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- 新車価格(税込)
-
302.3 〜 372.0
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- 中古車本体価格
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15.0 〜 349.0
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