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- LCAでの環境負荷が低く、かつ楽しい
スズキ アルトハイブリッド 「LCAでの環境負荷が低く、かつ楽しい」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。
- 西村 直人(著者の記事一覧)
- 交通コメンテーター
- 評価
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5
- デザイン
- 5
- 走行性能
- 4
- 乗り心地
- 3
- 積載性
- 3
- 燃費
- 5
- 価格
- 5
LCAでの環境負荷が低く、かつ楽しい
2023.7.20
- 年式
- 2021年12月〜モデル
- 総評
- 現代の軽自動車には大人4人がしっかり移動できる空間があり、その空間は衝撃吸収ボディや衝突被害軽減ブレーキをはじめとした先進安全技術で守られている。環境だけでなく人にも優しい。なかでもこのアルトは、初代誕生の1979年から「小・少・軽・短・美」を軸に、生活の足となる、使いやすい手頃な軽セダンを求めるユーザーの声に応え続ける。
- 満足している点
- 新型アルトで良かった点はマイルドハイブリッドシステムを得たことだ。これにより発進時から40km/hあたりまでの街中で多用する加速シーンではグンと力強くなり、走行性能に大きなゆとりが生まれた。とくに青信号からの発進時には、普通の運転操作で交通の流れをスッとリードできるから心理的な不安もない。
- 不満な点
- ロックトゥロック4回転のステアリング機構と、標準装着タイヤの性能だ。市街地でも山道でも、若干ステアリング操作がせわしない。せっかく小回りも効くのに魅力がやや残念だ。もっともクイックなハンドリングは必要ないし、スローにすることで旋回時の安定性が生まれるので意図は理解できるのだが……。標準装着のタイヤはウエット路面での安定感が物足りない。
- デザイン
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5
- 背高のっぽの軽自動車が多いなかで、全高1525mmの軽セダンであるアルトのデザインは新鮮だ。ボディサイドを直立させるなど全体的にボクシーなシルエットだが、エッジ部分は丸められ優しさも同時に演出した。前席のサイドウインドが四隅の張り出したスクエアな形状になり、従来型と比べて窓面積が増え、左右の目視による安全確認が格段にしやすくなった。
- 走行性能
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4
- 満足な点でも評価したが、マイルドハイブリッドシステムにより発進時から40km/hあたりまでの加速シーンではグンと力強くなり、走行性能に大きなゆとりが生まれた。モーター出力は2.6PSだが、トルク値は4.1kgf・m。エンジン単体のトルク値が5.9kgf・mだから、その70%近い値がモーターから得られる。標準のエネチャージモデルも軽量ボディで活発に走る。
- 乗り心地
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3
- 最新の衝突安全ボディで構成され、高い剛性を誇る車体は高速道路の継ぎ目もサラリといなし、カーブでもじんわりゆっくり車体を傾け滑らかに走り抜ける。これはサスペンションの改良に加え、タイヤサイズが14インチへ1インチ大径化され、同時に偏平化されたことが大きな要因だ。ブレーキサイズも大きくなり、より安定した制動力が得られる。
- 積載性
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3
- 荷室の最大長1225mm、最小長425mm、最大幅905mm、高さ710mm。サイドウインドが立っているので室内は開放感が大きく、後席もゆとりがある。ただ、ラゲッジルームの広さだけでみれば背高軽にはかなわない。その代わり、リヤゲートは開閉ノブの位置が低く操作力も軽くて済む。地面から荷室までの高さも660mmと重い荷物であっても積み込みやすい。
- 燃費
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5
- 筆者の試乗時におけるマイルドハイブリッドの燃費数値は27.0〜31.0km/L程度。信号が少なく渋滞もないなど走行条件が良かった5km程度の区間燃費では37.4km/Lを記録した。エネチャージモデルに試乗した際の値は、山道や頻繁なストップ&ゴー、そして渋滞路だったが、カタログ上のWLTC値25.2km/Lの92.4%にあたる23.3km/Lを記録。
- 価格
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5
- フラッグシップモデル「HYBRID X」は「マイルドハイブリッドシステム」を搭載し125万9500。ベースモデルの「A」は94万3800だが、ボディ、足回り、シート、ペダル周りの遮音材、先進安全技術などは上級モデルと同じ。なおAグレードの価格は、物価上昇率や装備内容を踏まえれば初代アルト(1979年)の車両価格である47に匹敵する。
- 西村 直人
- 交通コメンテーター
- WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。
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- 新車価格(税込)
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121.9 〜 150.0
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- 中古車本体価格
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1.0 〜 400.0
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