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カリーナはかつてセリカから派生したスポーティーなセダンでした。誕生の翌年にはカリーナ1600GTが登場、モデルライフの前半は2T-Gや18R-Gといったトヨタの名エンジンを、TA63型では日本初のツインカムターボエンジンを積む等スポーツイメージの強いものでした。一定以上の年齢層の方には「足のいいやつ」の広告コピーに馴染みがあるかもしれません。

一方、モデルライフの後半はコロナと兄弟車になりBC戦争（日産 ブルーバード vs トヨタ コロナ/カリーナ）と呼ばれる販売台数競争を繰り広げた程の量販車種です。コロナと比べてカリーナは「若々しい」味付けがされていましたが、かつてほどのスポーティーなイメージは薄れ、一時はスポーツグレード自体がラインナップから消えてしまったほどです。
90年代中盤、トヨタは「セダンイノベーション」と銘打ち一連のセダンラインナップのテコ入れを行なっていました。そんな中1996年にデビューしたST/AT210系ではトヨタ初の衝突安全ボディ（GOA）を採用、全車ABSおよびデュアルエアバッグを全車標準装備とする等ファミリーセダンとして安全性に磨きをかけたものとなりました。
このAT210型はカローラレビン、スプリンタートレノと共通のエンジンおよびミッションを持ち、セリカと共通の車台を持つなどスポーツ性を高め、「カリーナの原点」に回帰したGTグレードも用意されていました。
2001年、後継車のアリオンに道を譲り、カリーナは絶版車種となりました。